猫は1日の3分の2は寝て過ごす 邪魔されない寝場所が必要
2015年12月11日(金) sippo(朝日新聞)
3分の2は寝ている猫
安心して眠れる場所
猫は一日の3分の2を寝て過ごすと言われています。
一日中同じ場所で眠るのではなく、季節や時間によって日当たりの良い場所、暖かい場所、静かな場所などを選んで移動します。
普通は、わざわざスペースを作らなくても猫が自分でお気に入りの場所を見つけるものですが、家庭環境によっては安心して眠る場所が十分に確保されていない場合もあります。
特に小さい子どもや活発な犬がいるような家庭などでは、猫が邪魔されずに眠れるスペースが必要です。
ベビーゲートで仕切るなどして犬や小さな子どもが行くことができない場所に、ゆっくりと休めるスペースを作りましょう。
犬や小さな子どもがいる家庭では、寝る場所だけでなくトイレや食事、水などの設置場所にも配慮してあげてください。
また多頭飼育の場合も、寝心地の良い場所を取り合ってケンカになることもあります。
場所をめぐる競合が起こらないように、それぞれの猫が気持ちよく休める場所を確保してあげることが大切です。
もちろん猫が、同居しているほか猫や犬、そして子どもともいい関係を築いていれば、体を寄せ合って一緒に眠ることもあります。
このような親和的な行動は、幼い時期から一緒に暮らしている動物同士でよく見られ、それを見ている私たちまで幸せな気持ちにさせてくれます。
外界を感じられる場所
猫は根っからのハンターであり、待ち伏せ型の狩りをする動物です。
そのため、動くものを見たり、追いかけたりすることが大好きです。
しかし自然界と違い、室内飼育では動く刺激はほとんどありません。
そのため室内飼育の猫は刺激不足になりやすく、猫らしく生き生きと暮らすためにはさまざまな工夫が必要です。
たとえば窓から外を見ることができれば、外で動いている人や動物を見たり、いろいろな音や風に乗ってくるにおいなど外界の刺激を受けたりすることができます。
窓が高い位置にある場合には窓際に家具を置くなどして、外を見られるようにしてあげてください。
ただし、猫が窓から出て行ってしまったり、転落事故が起きたりしないように、網戸をストッパーで固定するなどして安全には十分配慮しましょう。
猫用のケージなどに入れて庭やベランダに出してあげるのもいいと思います。
ケージやキャリーなどで猫の動きを制限する場合には直射日光や寒暖に注意し、安全快適に過ごせるように配慮しましょう。
(もみの木動物病院副院長・村田香織)
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猫は1日の3分の2は寝て過ごす
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