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夢は「カピバラ」楽園(石川)

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夢は「カピバラ」楽園 いしかわ動物園の新谷さん(石川)

2015年12月12日 朝日新聞


【動画】大きなお風呂に改造するなど「カピバラの楽園」にするのが夢=比名祥子撮影
http://www.asahi.com/articles/ASHDB3RKHHDBPJLB002.html


カピバラ(左)担当の新谷純弘さん=能美市徳山町

9匹の大家族がコケ色(フン色?)の湯船にひしめく「カピバラ湯(カピバラ沼?)」。
しかし、人間がどう思おうと、これが「ありのままの」カピバラだ。
飼育員の新谷純弘さん(42)は言う。
「お湯の中は、熱帯にすむ彼らにとって冬の園で一番快適な場所。フンをすれば外敵からも身を隠せ、より居心地がいいんでしょう」
園が能美市に移転する前、まだ卯辰山にあった頃からカピバラを世話してきた。
「あの頃は二十数匹飼育しており大変でした。無理にケージに入れようとして指をかまれ、3針縫ったことも」。
笑顔で傷痕を見せてくれた。
聞けば人一倍けがが多いのだという。
たとえば、ゾウのエサ用の草を切ろうとカマで過って自分の左手をたたき、骨まで見える大けがをした。
仕事中、トゲが付いた杭にぶつかり頭から大流血したことも。
「おっちょこちょいなんです。小さい頃はよくドブにはまってました」と笑いながら振り返る。
高校で農業、短大で畜産を学び、職に悩んでいた時、飼育員の募集に出会った。
「畜産にとって動物は経済動物。悩みがあった。でも園では、動物の幸せ、お客さんの幸せを考えるのが仕事。毎日、新鮮で楽しいです」
「新・カピバラ湯」への壮大な夢もある。
「3倍に敷地を広げて、一面に牧草を生やし池をつくる。お風呂は10匹は余裕で入れる掛け流し」。
目指すのは、まさに「カピバラの楽園」だ。
(比名祥子)
     ◇
新谷純弘(しんや・よしひろ)
ふれあいひろばゾーン全般、主にカピバラとペンギン担当。珠洲市出身。「カピバラは体の大きさの割に体重が重く、さわるとやわらかいお肉がたっぷり。50年ほど前は、食用で日本に輸入されていたらしいです」


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