ゾウの保護で歴史的な一歩
米国と中国が象牙の取引き禁止で合意
アメリカのオバマ大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談が行われましたが、その合意文書に野生動物保護や海洋保護での協力も盛り込まれました。
注目すべきは、今回初めて、象牙の世界最大の消費国である中国と、第二位の消費国であるアメリカのトップが、両国内での象牙の商業取引を禁止し、象を保護するために協力することで合意したことです。
両国の首脳が野生動物保護について具体的な誓約を交わすのは初めてのこと。
2015年9月25日 ホワイトハウス発表の首脳会談
米国および中国は、野生動物の密猟・密売を取り締まることの重要性と緊急性を強く認識し、この世界的な課題に対処するための前向きな措置を講じることを誓約する。
両国は、重要かつ時宜を得たハンティング・トロフィーの輸入制限を含む象牙の輸出入をほぼ完全に禁止するための法を制定し、象牙の商業取引を停止するための重要かつ時宜を得た措置を講じることを約束する。
さらに両国は、野生動物の密猟・密売の取り締まりを強化するため、合同訓練や技術交流、情報共有、国民への啓蒙、またこの分野における国際的な法執行などで協力すること、またこの問題について他国と協力し包括的な努力をすることで合意した。
海外の保護団体も両国の姿勢を評価し、これが象牙取引き撲滅へ向けた歴史的な一歩であるとして、今後の展開に期待を寄せています。
また、両政府がこの誓約にしっかりと従い取引きを停止させるよう、今後も働きかけを続ける必要性も示しています。
この地球では、15分に1頭アフリカゾウが殺されていて、このままでは、あと10年から15年の間にアフリカゾウはこの地球から絶滅すると言われています。
両国がこの誓約を確実に実行し、同じく象牙消費大国である日本を含めた各国がこの動きに同調し、罪なきゾウたちが傷つけられることのない世界になるよう切に祈ります。
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ゾウの保護で歴史的な一歩
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