くらしナビ・ライフスタイル:
「人もペットも長寿の国に」 獣医師らプロジェクト発足
2015年05月04日 毎日新聞
◇犬との散歩、適正な速さ・距離の指導など
飼い主もペットもいつまでも健康で楽しい思い出を作るため、獣医師やペット関連団体などが「ペット長寿国プロジェクト」を発足させ、「日本を人もペットも長寿の国にしよう」と呼びかけている。
プロジェクトが始まったのは昨年9月。
犬や猫の健康的な長寿を維持するため、
①良質な動物性たんぱく質を含んだ食事
②いつもの健康状態とは違うという異変を見逃さないための定期予防
③運動不足による抵抗力の低下を避けるための適度な運動
−−の三つを重視する。
犬や猫の祖先は肉食動物なので、人間にとってバランスがいい食事が犬猫にとってもバランスがとれているとは限らない。
また、定期的な健康診断は病気の早期発見につながるし、日ごろからスキンシップをとって健康な状態を把握しておくことも大切だ。
さらに、運動不足は肥満や内臓疾患を引き起こし、病気への抵抗力を弱らせてしまう。
プロジェクト参加団体の一つ「日本ヒューマン・ドッグウォーキング協会」(東京都港区)の獣医師、田邊弘子さんは「これから夏にかけて暑くなってくると犬の運動量が減り、肥満の原因になる。夜明け前など時間に工夫しながら、しっかり散歩させてほしい」と話す。
プロジェクトでは全国で啓発イベントを開き、獣医師によるペットの体形チェック、飼い主と犬の双方が適正な歩行スピードと歩行距離で散歩をするドッグウオーキングの指導などを行っている。
4月下旬、大阪府岸和田市のショッピングモール内で開かれたイベントには、犬を連れた飼い主や家族連れらが次々と訪れた。
愛犬リク(オス、9歳)と一緒に訪れた金谷とも子さん(52)は、ドッグウオーキングのセミナーに参加した。
散歩前の犬のストレッチやリードの持ち方、歩き方のこつなどを教わり、「普段のダラダラとした散歩とは違って、私自身の運動にもなる。リクも私も健康じゃないと散歩も楽しめないので、健康に気を付けたい」と話した。
プロジェクトの詳細はサイト:http://www.iams.jp/longerlifeproject/
【倉田陶子】