猫育てて恩返し 岡崎の新井さん、
ただ今38匹保護 「みんな私の子ども」/愛知
2015年4月21日 毎日新聞
岡崎市上六名の主婦、新井順子さん(60)は、野良猫や捨て猫を動物虐待や交通事故などから守り小さな命を救っている。
新井さんが猫を飼うようになったのは約40年前。
友人から生まれたばかりの子猫をもらったのがきっかけだった。
約30年前、自宅で風呂を沸かしていたとき、仕事の疲れもあってうたた寝を始めた。
普段はおとなしい猫だがその日に限って、泣いたりかみついたりして新井さんを起こした。
「何だろう」と思い家の中を調べると、湯船の水がほとんどなくなっており、火事になるところだった。
新井さんの自宅周辺は交通量も多く、猫が車にはねられけがをするのをよく見かけた。
16年前、そういう光景に心が痛んだ新井さんは「今度は私が猫に恩返しをしたい」と、捨て猫や野良猫を自宅で飼うようになった。
病院で避妊や去勢手術を行う。
エサ代や砂代などを含めると月10万円以上の出費だ。
亡くなった猫たちは、業者に頼み焼いてもらい、墓を建てて大切に葬っている。
保護した猫は現在38匹にもなった。
どの猫にも名前があり呼ぶと振り向くか寄ってくる。
みんな安心しているようで、「みんな私の子どもです。体力の続く限り続けたい」と話す。
新井さんは猫を大切に育ててくれる人がいれば譲ってもいいと話している。
ただし、新たな引き取りは受け付けていない。
問い合わせは(090・3936・5310)。
【渡辺隆文】