ネパール大地震 死者4800人超支援活動続く
2015年4月29日(水) NHKニュース
ネパールで25日に発生した大地震の犠牲者はこれまでに4800人を超えました。
現地では日本の国際緊急援助隊など各国による懸命の救助活動が続くなど国際社会による支援が本格化しています。
ネパール中部で25日に発生したマグニチュード7.8の大地震で、ネパールでは多くの住宅などが倒壊したほかエベレスト周辺で雪崩が起き、ネパールの警察などによりますと、これまでに日本人男性1人を含む4759人の死亡が確認され、9000人以上がけがをしたということです。
また、被害は周辺国にも広がっていて、インドや中国などでおよそ100人が死亡し、地震の犠牲者は合わせて4800人を超えました。
さらに、首都カトマンズの北の山岳地帯で新たに雪崩が起き、トレッキングに来ていた外国人やネパール人およそ200人が巻き込まれたという情報が28日、地元の自治体などに入り、軍などが確認を進めています。
ネパールでは生存率が急激に下がるとされる72時間が過ぎ、外国の救助隊も加わって倒壊した建物の中に閉じ込められた人たちの救助活動が続けられています。
このうち、28日にカトマンズに入った日本の国際緊急援助隊は歴史的な建造物が倒壊した場所で救助犬とともに、捜索に当たりました。
28日、寺院が崩れた現場で救助犬とともに捜索活動を行う日本の国際緊急援助隊の救助チームphoto By 共同
余震による二次災害のおそれもあることなどから、日没とともに活動をいったん中断し、29日、同じ場所で捜索を再開することにしています。
また、日本赤十字社の担当者が28日、カトマンズから車で3時間ほど離れた支援が遅れている村を視察し、29日から医師と看護師合わせて3人を派遣することを決めました。
29日未明には、現地で医療支援などに当たる自衛隊の第1陣およそ20人が現地に向けて出発するなど国際社会による支援が本格化しています。
200人が雪崩に巻き込まれる
ネパールにあるヒマラヤでのトレッキングを扱う旅行会社の団体に28日入った連絡によりますと、首都カトマンズの北にある「ランタンヒマラヤ」と呼ばれる山岳地帯で雪崩が起き、トレッキングに来ていた外国人やネパール人およそ200人が巻き込まれたということです。
けが人など詳しい情報はまだ入っていないということで、団体では、軍などに対して救助の要請を行うとともに情報の収集や確認を進めています。
「ランタンヒマラヤ」はカトマンズから比較的近く、ヒマラヤを間近に眺めることができることなどから、外国人にも人気のトレッキングコースとして知られています。
日本大使館に40人避難
カトマンズにある日本大使館には、地震のあと安全な滞在先を確保できない日本からの旅行者や現地に住む日本人、およそ40人が避難してきています。
避難しているのは滞在していたホテルが被害を受けて安全な宿泊先が確保できず出国するための航空券も手に入らない旅行者や自宅が大きな被害を受けて住めない状態になっている現地在住の人たちです。大使館の中にあるホールが地震が起きた当日から開放され、それぞれが毛布などを持ち込んで寝泊まりしています。
埼玉県から新婚旅行で訪れている20代の夫婦はネパールに到着した翌日に地震に遭遇しました。
2人は「お風呂に入っていませんが命があるだけいいかと思います。一番不安なのは大きな地震がまた来ることです。空港がパニックで遅延もありますが、なるべく早く出国したい」と話していました。
また、大阪から旅行で来た大学生の女性2人は到着した翌日に観光名所の「スワヤンブナート寺院」を訪れていたところ、地震が起きたということです。
滞在先のホテルも被害を受け、余震に備えて一時、地元の人たちと一緒に広場で過ごしたということです。2人は「地震が起きて、とりあえずほかの人たちと一緒に逃げたが周りの建物が崩れた。あす空港に行ってみて乗れたら日本に帰りたい」と話していました。
2015年04月29日(水) ID:hamusoku
夢之丞君、人間の勝手で捨て犬となったあなたは殺処分寸前で保護され過酷な訓練を乗り越え災害救助犬となり人命救助で活躍してきました。
そして今、国を超えネパールへ。
ネパール中部で4月25日正午前(日本時間午後3時すぎ)に発生したマグ二チュード(M)7.8の地震を受け、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は26日、災害救助犬2頭(夢之丞、ハルク)と緊急支援チーム(スタッフ6名)を現地に向け派遣しました。
頭が下ります。どうかご無事で。
画像は広島土砂災害時のもの
その現場へ救助犬として初出動した雑種の夢之丞(ゆめのすけ)は、かつて殺処分寸前の捨て犬だった。
4年前の11月、夢之丞は動物愛護センターにいた。
処分される順番の日になった。
だが数が多くて翌日にまわされ、救助犬候補を探しに訪れたNPOスタッフの目に留まる。
紙一重の僥倖(ぎょうこう)で生き延びて訓練を受けた夢之丞は、泥まみれになりながら捜索にあたった・・・