【調査】
「うちの猫」と出会い「カラスに襲われていた」「大雨のなかひかれそうだった」
小さな命を守った人たち
2023年5月16日(火)
猫と出会うにはさまざまな経緯があります。
そこで今回は、飼い主さんたちに愛猫との出会いについて調査を実施。
また、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に、子猫を拾ったときに考えるべきことなどについてお話をうかがいました。
◆保護から購入まで愛猫との出会いはさまざま!
※2023年3月実施「ねこのきもちアプリ」内アンケート調査(回答者数 233人)
飼い主さんたちに、愛猫と出会った経緯についてアンケートを実施しました。
その結果、捨て猫や迷い猫を保護したケース、譲渡会などから譲り受けたケース、ペットショップなどから購入したケースが僅差に。
◆捨て猫・迷い猫を保護した飼い主さんに聞いた「出会ったときのエピソードは」
茶トラ猫のまるちゃん
「自宅前の道路でカラスに襲われていた子猫を助けました。瀕死の状態だったので、近所の動物病院へ。診察治療後、飼えないのなら保健所に連絡しますと言われ『家で面倒みます』と飼う決断をしました。きっと何かの縁だと。彼はもうすぐ3才、大切な家族になっています」
「大雨の日、道路上でヨタヨタと歩いていた小さな子猫がいました。前の車の人が道の際に寄せていたので一度通りすぎましたが、どうしても気になり戻るとまた道路上に出てきていて、ひかれる危険があると思い保護。家につれて帰りドライヤーで乾かし温め、動物病院へ。150gしかなく先生にもダメかもしれないと言われ、数日は鳴くこともできないくらい衰弱しており無数の寄生虫とも戦いました。今では遊ぶの大好きな3.7kgのやんちゃ姫に育っています」
「家の敷地内に野良猫が出産し、母猫は2匹置き去りにしていなくなってしまった。台風が来ていたので、2匹保護した」 「うちの近所に突如現れた猫。飼われていて捨てられたのか人馴れしていました。ついてきて『家に入れてください』という感じだったので、家族会議の末、『うちのコ』に迎え入れました」
◆子猫を拾ったときはどうしたらいいの?
黒猫のよしおちゃん
――子猫を拾ったときに、まず確認すべきことはなんでしょうか?
岡本先生: 「子猫のミルク給餌や排泄のお世話ができる状況なのか、賃貸であればペット可能の物件なのかなど、一時的にでも自宅で保護できるかどうか確認してください。 また、子猫が衰弱していたり、低体温・低栄養になっていたりすることも。ノミのチェックなども必要なため、できるだけ早めに動物病院を受診しましょう」
◆子猫を飼えるか判断するときに考慮したい点は?
――子猫を飼えるかどうかの判断で視野に入れるべきことはなんでしょう?
岡本先生: 「先述したように、まず子猫のお世話をできる状況か判断が必要です。生まれて1週間以内は3~4時間おき、その後生後1カ月くらいまでは4~5時間おきのミルク・排泄の介助が必要になります。 また、保護した猫の場合は猫カゼにかかっていることも多く、こまめな通院が必要になるケースも多いです。最初の健診・予防・治療・お世話グッズの購入など、もろもろ含めて1万~5万程度の費用がかかると予測されます。 そのほか、成長しても家具での爪とぎや、排泄の失敗などが起こる可能性があるという点や、健康でも、食事・予防薬・予防接種・猫砂などで年間10万以上は費用がかかるという点なども考慮して、判断することが大切です」
――子猫を飼えない場合はどうしたらいいでしょうか?
岡本先生: 「保護したものの諸事情により飼えないという場合は、受診した病院や地域の自治体、保護団体に相談してください」
――ありがとうございました。
放っておけずに急遽捨て猫や迷い猫を保護することもあるでしょう。
その場合にも、自分のライフスタイルや住環境を考え、飼えるかどうかを判断することは人と猫の幸せのためにも大切なことです。
今回ご紹介したエピソードも、判断材料のひとつにしてみてくださいね。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
文/田山郁 ※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
ねこのきもちWeb編集室
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