アマミノクロウサギ、事故死最多に 22年調査、奄美と徳之島
2023年5月1日(月) 産経新聞
国の特別天然記念物アマミノクロウサギ=4月、鹿児島県大和村
鹿児島県・奄美大島と徳之島に生息する国の特別天然記念物のアマミノクロウサギが2022年、交通事故で過去最多の計147匹死亡したことが1日、環境省の調査で分かった。
地元ではドライバーに夜間の減速運転を呼びかけるなどしているが、目立った効果は上げていない。
環境省によると、22年中に島内の道路脇などで死んでいるのが見つかったアマミノクロウサギは両島で計236匹。
国の特別天然記念物アマミノクロウサギ=4月、鹿児島県大和村
死因別では交通事故が計147匹と最も多く、前年比約1・8倍に増えた。
内訳は、奄美大島が107匹(前年62匹)、徳之島40匹(同19匹)。
一方、イヌやネコによる捕殺は両島で計28匹にとどまり、その他・不明が計61匹だった。
個体数が徐々に回復する中、交通事故も増えているとみられる。
環境省は4月下旬、奄美市の観光施設や役場に事故件数を表示する掲示板を設置した。