かわいそうな野良猫減らす「にゃんこ酒」 小浜の酒造会社発売
2013年5月8日 中日新聞
発売した日本酒と同封の絵はがきを手に協力を呼び掛ける逸見彰則さん=小浜市内で
かわいそうな野良猫を減らす運動を支援しようと、小浜市木崎、酒造会社専務逸見彰則さん(44)が、ラベルに市公認のゆるキャラ「さばトラななちゃん」を採用した新しい日本酒「さばとらにゃんこ酒」を発売した。
収益の一部を猫の不妊、去勢手術の費用として寄付する考えだ。
地域で野良猫を管理する市内のグループ「若狭地域猫の会」の活動を知ったのがきっかけ。野良猫の数が増えないようにする不妊、去勢手術の費用を、グループが自費で賄っていることからチャリティーを申し出た。
日本酒は、県産「五百万石」を55%まで精米した本醸造。実在する野良猫をモデルにしていることから、「さばトラななちゃん」をラベルに採用した。七百二十ミリリットル入りで価格は千三百円。
市内の道の駅、酒店、ホテルなどで販売しており、一本につき百円が猫の会の活動支援に充てられる予定。
日本酒には、野良猫の殺処分に予算をつぎ込むのは納税者の立場から否定されるべきだ−とする「若狭地域猫の会」の趣旨を紹介するリーフレットと、小浜市川崎町の野良猫をモデルにした絵はがき二枚も付けた。
自身も野良猫を拾って飼っているという逸見さん。
「街頭に募金箱を置いて手術代への協力を呼び掛ける商店もあるが、認知度が低く厳しいのが実情」と話し、愛飲家の協力を求めている。
(池上浩幸)