愛犬110匹配信完結だワン
方言で交通安全訴える県警の動画 県民と一緒に 啓発で手応え
2022年3月7日(月) 日刊県民福井
ペットの犬が方言で交通安全を訴える県警の啓発動画「ワンワンお悩み相談室」の110本目が2月末に配信され、シリーズが完結した。
「110番」にちなんで県民から愛犬110匹の写真とテーマを募集し、110通りのシナリオを作成。
担当者は「一方通行の啓発ではなく、県民と一緒に交通安全を考えることができた」と、新たな啓発手法に手応えを感じている。
(成田真美)
動画一本に犬一匹が登場し、散歩中に抱いた交通マナーに関する悩みを相談する形式。
写真を動画作成アプリで加工してあり、犬が口を動かして「飲酒運転は絶対あかんからの!」などと、福井弁や敦賀弁で交通安全を呼び掛ける。せりふは県警職員が吹き込んだ。
テーマは横断歩道のルールや反射材の着用、雪道の注意点など多岐にわたる。
応募者とメールや電話でやりとりし、交通安全への思いを聞き取った上でシナリオを考えた。
車の運転者へマナー向上の呼び掛けを希望する人が多く、中でも飲酒運転根絶を求める声が多かった。
昨年4月から会員制交流サイト(SNS)で配信すると、「かわいい」「ずるい、見ちゃうじゃないか」と視聴者から好意的なコメントが寄せられた。
製作した交通企画課安全教育担当課長補佐の藤崎ゆう子さんは「応募者に交通安全のどんなことに関心があるのか教えてもらい、とても参考になった。やりとりの中で交通安全の意識を持ってくれたのを感じた」と約1年の取り組みを振り返る。
今後も動画を活用する方針で、病院や公民館、ペット美容室などでの放映を依頼したり、動画のQRコードを付けたちらしを配ったりすることを検討している。
動画は一本1分程度。
県警の公式ツイッターやユーチューブチャンネルで見ることができる。