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動物が教えてくれること

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動物が教えてくれること

くらしの良品研究所

子どもが生まれたら犬を飼いなさい――英国の格言として広く知られている言葉です。
赤ん坊のときは良き守り手となり、幼少時は良きあそび相手となり、少年期には良き理解者となり、子どもが青年になった時は自らの死をもって命の尊さを教えてくれるでしょう、と続きます。
アニマルセラピーといえば医療的、精神的な効果を想像しますが、最近では子どもが成長過程に動物と関わることの大切さも注目されているとか。
動物は、私たち人間に何を教えてくれるのでしょう?

動物介在教育
身体の不自由なお年寄りが犬にふれたくて腕を伸ばせるようになったり、ほとんど笑わなかった人の顔から笑みがこぼれるようになったり。
動物との関わりが人の心身の健康に良い影響を与えることは、医療や福祉の現場では今や定説になっています。
動物介在療法(Animal Assisted Therapy)、動物介在活動(Animal Assisted Activity)と呼ばれるものですが、まだあまり知られていないのが、「動物介在教育」(Animal Assisted Education)。
人と動物が共に生活しふれ合うなかで生まれる相互作用が、子どもの心身の成長を促すことに注目した教育活動です。



・学校犬という仲間
こうした動物介在教育に早くから取り組んできたのが、東京都杉並区の立教女学院小学校。
教頭先生の飼い犬である4匹の犬たちが毎朝登校し、「学校犬」として、子どもたちと共に学校生活を送っているのです。
犬たちの世話は、6年生のボランティアグループが当番制で担当。
散歩やトイレの後始末、食事の準備、部屋の掃除などもしています。
こうした取り組みを始めて今年で15年目。
その間、子どもたちは初代学校犬の出産、子育て、老いや死も見守りました。
犬たちが身をもって教えてくれたことを通して、子どもたちは他者への思いやりや命の大切さなどを学んでいる。
学校側は、そんな実感を持っているといいます。
・一緒なら、勇気も出せる
同校が学校犬を迎えることになった直接のきっかけは、ある生徒の「学校に犬がいたらいいのになぁ…」というひとことでした。
学校のなかに自分の居場所を見つけられず引きこもりがちだったその子が、犬と一緒なら放課後の学校へ遊びに来られるようになっていった、
そんなときにポツリと発した言葉です。
学校犬の提案者であり、今では同校の教頭である吉田太郎さんは、この経験を通じて「犬は子どもにとって、なにか特別な力を与えてくれる存在だ」ということに確信を持ったといいます。
現在、同校の学校犬は4匹。東日本大震災後に「福島のことを忘れない」というメッセージを込めて福島の動物シェルターから引き取った2匹、初代の血を引く三代目、そしてアイメイトの繁殖犬も迎え入れて、動物介在教育はより深化しているようです。

犬を相手に、読み聞かせ

欧米では、子どもたちが犬を相手に読み聞かせをする「R.E.A.D.(Reading Education Assistance Dogs)プログラム」と呼ばれる活動が盛んにおこなわれているそうです。
「人前で文章を読む」のは子どもにとって緊張を強いられることですが、犬が相手ならその緊張がやわらぐとか。
犬がそばにいるという安心感に加え、たとえ読み間違えたとしても犬は批判的な態度をとらないので、子どもたちはリラックスして読むことに意識を集中できるといいます。
自己肯定感を高めるのにもつながっているようで、アメリカでは実際、R.E.A.D.プログラムに継続して参加している子どもたちが、授業中自分から手を挙げるようになった、物事に積極的に取り組むようになった、読解力が向上したなどのポジティブな変化が報告されているそうです。

お互いにハッピーに
アメリカのペンシルベニア州やミズーリ州の動物保護施設では、子どもたちが犬やネコに対して絵本を読み聞かせる試みがなされているそうです。
プログラムの目的は、心に不安を抱える犬やネコたちに人間のぬくもりを知ってもらうこと。
捨てられたり、迷子になったり、時には虐待されたりした犬やネコたちが、子どもたちの声に耳を傾けるうちに、徐々に心を開き、人間への信頼感を取り戻し、子どもに対する共感も育まれていくといいます。
それは、子どもたちのためになるだけではなく、保護施設で新たな家族が迎えに来るのを待つ動物たちにとっても未来を拓くことになるでしょう。
この試みが功を奏し、アメリカ国内では保護動物の里親になる人が増え始め、子供たちが放課後のボランティア活動として保護動物たちとふれ合っていく運動が広がりつつあるそうです。
教育目的で動物と関わることは動物への思いやりを育むことと矛盾している、といった意見もあるようですが、動物介在教育の基本は、動物への愛着。
子どもであれ大人であれ、もの言わぬ彼らの表情やしぐさからその心情を読み取ろうとすることは、他者の気持ちを想像し思いやることであり、人を人たらしめる心ともいえるでしょう。
子どもへの教育効果は、その結果として後から自然についてくるものなのかもしれません。
子どもと動物との関わりについて、みなさんはどう思われますか?

参考図書:『ありがとうバディ─学校犬、その一生の物語─』(立教女学院 吉田太郎/セブン&アイ出版)

 

ありがとうバディ─学校犬、その一生の物語─

日本でただ一校!「犬がいる小学校」の動物介在教育を紹介する名著が、待望のオンデマンド・ペーパーバック書籍となりました。


著者は2003年より、立教女学院小学校(東京・杉並区)で動物介在教育を進めてきた吉田太郎先生。
本書は「限りのあるいのち」について、そのぬくもりを教えてくれた犬と子どもたちの物語です。
2015年1月26日、静かに眠るように息を引き取った学校犬バディ。
初代学校犬として選ばれた、一頭のエアデール・テリアでした。
子どもたちとすごした奇跡の12年のドキュメントです。
生まれた瞬間から、最期のときまでを綴った生涯の記録です。
第1章 犬がいる小学校
第2章 学校犬の誕生
第3章 学校犬の成長
第4章 いのちのぬくもり
第5章 つなげること、つながること
第6章 限りのあるいのち
もこもことした毛が特徴のエアデール・テリアという大型犬。
体重も20キロを超えますが、愛くるしい表情はまるでぬいぐるみのよう。
著者とともに登校したバディは、学校で子どもたちの登校を迎え、毎週1回各クラスで行われる聖書の授業では教室にも出かける存在でした。
また、運動会をはじめ、夏のキャンプなどの学校行事にも必ず同行。
それほどに子どもたちのなかに溶け込んでいた「仲間」でした。
学校でのお世話の中心は、6年生の「バディ・ウォーカー」という子どもたち。
食事から、お散歩、しつけ、訓練、毛の手入れまでも子どもたちが行ってきました。
バディは2回の出産をし、その子育ても学校で子どもたちに見せてきました。
本書は、子どもたちに愛されたバディが学校犬としてすごした11年と10か月の日々を追った、「いのち」の物語です。

本文272ページ。カラー写真88点収載。

吉田太郎(よしだたろう)
立教女学院小学校教諭(教頭、宗教主任)。1973年、京都府長岡京市に生まれる。同志社大学神学部卒業、同大学院歴史神学専攻修士課程修了。1999年より立教女学院小学校教諭(宗教主任)。2003年より、エアデール・テリアのバディとともに、子どもたちの教育に犬を介在させるプログラム「動物介在教育(Animal Assisted Education)」をスタートさせる。著書には『クレアのあかちゃん』(オンデマンド・ペーパーバック書籍/講談社ビーシー)などがある。 (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「人間形成」とは人間が成長していく過程のことを指す言葉です。
人間は生まれてから、さまざまな人や環境と出会って成長していきます。
成長の過程で視野が広がったり、思考が変化したりすることもあるでしょう。
「人間形成」は、外界との関わりによる内面の変化を経て、その人の性格や考え方などが形作られていく様子を指しているのです。
「人間形成」とは、人が人として生まれ、人として育ち、育てられていくプロセスの全体を指します。
恵泉の学びでは、特に他者を尊重し、互いに支え合いながら生きていく力を身につける過程を大切にしています。 
「人間形成」とはいったいなんだろうかと疑問に思いこの議題について考えてみました!意見・内容については次のようなものです。
・人間形成の概念は明確にはないのではないか。
・人間形成とは成長過程である。つまりプロセスである。
このように人間形成とは一概にこれといったものはないが、人が成長していく過程で形成されていくものであるというものでした。
さらに、こんな意見もありました!・行動主義からみて人間形成とは「環境」できまってしまうのではないか。
・人間形成は習慣によって決まる。
 →外的要因:親、社会環境、教師
  内的要因:自律性、道徳心
・人間形成に終わりはない。
・子どもの頃に形成された人格や性格は大人になってから改善するのは難しく、子どもの頃の経験が人間形成の土台をつくる。
これらの意見をスポーツと関連づけて考えてみると、指導者から怒られる、賞賛されるといったことが人間形成に直結するのではないかと考えられる。
スポーツによる人間形成のメリットとデメリットも考えられる。
○メリット:人とのコミュニケーションやルール遵守、目標設定
○デメリット:暴力的な指導、勝利至上主義による自己利益の優先やモラル低下。
このようにスポーツによる人間形成にも場合によってはマイナスに働くのではないかと意見がありました。
人間形成には外的な環境が大きく影響するという考えがでたので、指導者による外的な働きかけが重要で、大きな役割を担うと考えました。
しかし、同じ環境に置かれてもすべての人が同じ人格になるかといったらそうではない。
おなじ家庭環境でも性格が変わってくる兄弟などを例に置けばわかりやすいでしょうか。


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