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ペット保険

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補償の対象外に注意 ペット保険の加入者が急増

2015年1月15日 日刊県民福井・中日新聞



ペットが病気になったときの治療費を補償するペット保険の加入者が増えている。
ペットを家族の一員としてかわいがる人が増え、動物病院での治療費が高額なことが背景にあり、今年は契約数が百万件を突破する見込みだ。
保険の選び方や契約時の注意点を考えてみた。

愛知県一宮市の男性会社員(35)が飼っているミニチュアダックスフントはこの正月、下痢と嘔吐(おうと)を繰り返した。
かかりつけの動物病院で獣医師に診てもらうと、下痢止めなど三種類の薬を処方された。診察費と薬代は約七千円。
保険には未加入のため、全額自腹で払った。
その後、症状は治まって元気になり、胸をなで下ろした。

最近、犬を飼っている友人から「手術代がかかって大変」と聞き、妻とペット保険に加入するか話し合ったという。
「でも月数千円の保険料でも負担は重いと感じた」。
だが愛犬はいまや14歳。
人で言うと70歳を超す高齢だ。
これまでは大きな病気にならなかったが、今後は心配という。
ペット保険の加入者が急増している。
民間市場調査会社「富士経済」(東京)によると、2014年末時点の契約件数(見込み)は約96万件で、5年前に比べ倍増。今年は100万件を突破するとみられる。
背景には、ペットが長生きになり、医療技術の高度化で医療費が高騰していることがある。
ペット保険最大手「アニコム損害保険」(東京)が契約者にしたアンケートでは13年の1年間にかかった犬の治療費は平均約75千円。
09年の約3万9千円の2倍弱になった。
同社の担当者は「ペットを室内で飼う人が増え、家族という意識が強くなっている。体調の異変にも気付きやすく、結果として加入者が増えているのでは」と分析する。
ペット保険は損保会社など14社が発売している。
主に犬と猫が対象で期間は1年の更新。
保険料はほとんどが掛け捨てだ。
治療費のうち、5~7割ほどが保険会社から支払われる。
一部には全額補償の保険も。
保険料はペットが年を取るほど増え、小型犬よりも大型犬の方が高い傾向にある。
0歳の小型犬の場合、治療費の7割補償の商品は、月額保険料は2千~3千5百円程度。
補償対象を手術と入院にしぼったり、けがと病気に分けて保険料を抑えているものもある。
「契約するなら、将来のことも考えて判断を」と呼び掛けるのは、ペット保険に詳しいファイナンシャルプランナーの平野敦之さん(47)=東京都。
犬や猫では10歳前後になると、新規契約できない場合があるが、継続なら契約できる場合がほとんどだ。
契約初年度の保険料が安い点だけで選ぶと、全加入期間を通算すると高くなる場合も出てくる。
注意が必要なのは、どんなときに保険金が支払われないかだ。
動物病院でかかった費用がすべて保険の対象となるとは限らない。
東京都は昨年12月、ペット保険の支払いについてトラブルになる恐れのある事例を挙げ注意を呼びかけた=表。
一方、平野さんは「ペットの医療費として一定額をきちんとためられるのであれば、契約しないのも選択肢」と話す。
たとえ加入していても自己負担が生じる場合が多く、その分の準備は必要だ。
「ペットのえさ代や医療費など、将来の支出と収入のライフプランを考え、無理のない計画を立てるといい」と話す。
(寺本康弘)


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