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飼い犬かみつき事故多発

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ひも放した飼い犬が女児の顔を噛み重傷負わす 容疑で飼い主の女逮捕

2015年1月15日 産経新聞

散歩中に飼い犬を放し、かみ付いた小学2年の女児(7)にけがを負わせたなどとして、和歌山県警御坊署は15日、過失傷害や狂犬病予防法違反などの疑いで、同県御坊市の無職、中岡亜樹子容疑者(32)を逮捕した。
「犬は放したりせず、つないでいた」などと容疑を否認しているという。
女児は左目の裂傷や左腕骨折の重傷を負った。
逮捕容疑は、昨年9月3日午後4時半ごろ、自宅近くの広場で、飼い犬のメスのバーニーズ・マウンテン・ドッグ(体長約70センチ、体重約35キロ)のひもを外してその場を離れたところ、犬が近くで遊んでいた同市内の女児の顔などにかみつき、けがをさせたとしている。
さらに、狂犬病の予防接種もしていなかったとしている。


相次ぐ愛犬かみつき事故 1000万円超す賠償ケースも・・・

2013年11月25日 産経新聞


かみつき事故発生時の犬の状況

犬が人にかみついてけがをさせる事故が相次いでいる。
「わが家はきちんと飼育しているから無関係」と考える飼い主も多いかもしれないが、環境省によると、イヌのかみつき事故は年間4千件超も発生し、かみついたイヌの9割が野良でなく飼い犬。さらに、被害状況で多いのは通行中や訪問時などで他人が被害に遭いやすく、飼い主は愛犬に対する厳重な注意が必要だ。

堺市堺区で2013年10月22日夕、小学6年の男児を含む歩行者3人がダルメシアン4頭に襲われ、足首や太ももをかまれた。
大阪府警堺署によると、ダルメシアンは近くの家で11頭飼育されていたが、庭などで放し飼いにされており、無施錠だった玄関から外へ逃げ出した。
堺市動物指導センターの担当者は「戸締まりをしていればイヌが人を襲うことはなかった。管理体制が甘いと言わざるを得ない」とし、適切な飼育を求めた大阪府動物愛護管理条例に違反する疑いが強いと指摘する。
同条例では悪質な場合、科料の徴収や、身柄拘束も規定している。

環境省のまとめによると、こうした飼い犬のかみつき事故は全国的に減少傾向にあるものの、平成23年度には4149件も発生。
イヌの登録別で見ると、飼い犬が全体の9割に上った。
かみつきによって死傷したのは4174人いたが、被害者が飼い主やその家族だったのは209人にとどまり、大半が他人。
事故が起きた状況は「通行中」や「配達・訪問等」で過半数を占めており、イヌのかみつき事故は不意に飼い主以外が襲われるケースが多いといえそうだ。
飼い犬がけがをさせた場合、飼い主は刑事・民事の両面で責任を問われかねない。

2012年5月には山梨県笛吹(ふえふき)市で90歳の女性が散歩していた土佐犬に首をかまれて死亡。
飼い主の男性は重過失致死罪に問われ、2013年3月、禁錮1年2月の実刑判決を言い渡された。

一方、民事では、俳優の反町隆史さんと松嶋菜々子さん夫妻のドーベルマンがマンションの住人にかみつき、この住人が転居したことから、マンション管理会社が損害賠償請求訴訟を起こし、東京高裁が夫妻に1725万円の支払いを命じた。
夫妻のように、飼い主が多額の経済的な損失を受けるケースは少なくないといい、ペット問題に詳しい渡邉正昭弁護士(東京弁護士会)によると、被害者の顔に一生消えない傷を残したり、神経を損傷させたりした場合は1千万円を超える賠償を迫られることもあるという。

渡邉弁護士は「かみつき事故は飼い主だけではなく、ペットをも不幸にしてしまう。責任感を強く持って飼育すべきだ」と話している。


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