4本足を切断されて義足になった子犬のモニカ 頑張って歩く姿が話題に
2021年11月26日(金) COURRiER
4本足すべてが義足になった子犬のモニカの手術が無事成功し、一歩づつ頑張って歩く姿が話題を呼んでいる。
(写真:クーリエジャポン)
モニカは2020年12月、ロシアのクラスノダールに捨てられているところを保護された。
まだ推定2~4歳の彼女は、ひどい虐待を受けており、森のなかで発見されたときには四肢を切断されていたとスペイン「バングアルディア」紙は報じている。
近所の人から、モニカが15日ものあいだ寒い外で過ごし、食べ物も受け付けないとの通報を受け、同市で動物の権利を守る活動をしているマリナ・ガピチが駆けつけた。
ガピチは獣医にモニカを連れて行ったが、10日間以上も危機的な状態が続いたという。
奇跡的に一命はとりとめたものの、モニカの足は残っていない。
もう2度と歩くことはできないだろうと思われていた。
アルゼンチン「クラリン」紙によれば、ボランティア活動をしているアラ・レオンキナが友人と一緒に約1年ほどモニカの世話をしたという。
さらに、モニカの手術のためにクラウドファンディングを募り40万ルーブル(約62万円)を集めた。
今回、手術を担当した獣医のセルゲイ・ゴルシュコフは2019年、猫にインプラントで義足を取り付ける手術をしたことがあった。
だが、彼はモニカほど重症の状態で、さらに犬に対して同様の手術を施した経験はなかった。
ゴルシュコフは「今回は複雑だった」と振り返る。
誰もこのような手術の経験はなかったし、モニカの足はひどく変形していたのだ。
「それに、犬は体重が重い。リスクを取りました」
3Dプリンターで義足を作り、拒絶反応を避けるために特殊なコーティングを施した。
ところが足の1本が取り付けたあとに壊れてしまい、さらに6ヵ月を要することになったという。
そしてついに最終手術から10日後の11月19日、元気なモニカの様子が撮影されたのだ。
ゴルシュコフによれば、すぐに普通の生活に戻ることができるだろうとしている。
今後モニカは、傷ついた犬たちの保護をしているロンドン在住の活動家ケイシー・カーリンのもとへ引き取られる予定だ。
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