水族館がネコ展示!?スナドリネコ泳ぎ上手です
2015年1月4日(日) 読売新聞
鳥羽水族館で飼育されているスナドリネコ。3月に公開される=小浜誓撮影
三重県鳥羽市の鳥羽水族館が、水辺に生息し、泳ぎも得意なスナドリネコを国内の水族館で初めて展示する。
今年の開館60周年記念事業の一環。
3月にオープンする新ゾーン「奇跡の森」の目玉としたい考えだ。
スナドリネコは、猫の仲間には珍しく泳ぎが上手で、魚やカエルなどを捕って食べることから、「漁をする」という意味の「漁(すなど)る」の名前が付いた。
英語名は「フィッシングキャット」。
野生種は熱帯、亜熱帯の河川や沼地の周辺などに生息するが、展示されるのは、ヨーロッパの動物園で生まれたペアでいずれも2歳、全長は約60センチ。
既に鳥羽水族館で飼育を始めている。
同水族館はカピバラなどの水辺に暮らす動物も多数飼育しており、担当者は「海や川の中だけでなく、水辺に生息する様々な生きものを見てもらうことで、よりリアルな自然の姿をイメージしてもらいたい」と話している。
名前:スナドリネコ
英名:Fishing Cat
分類:食肉目(しょくにくもく)(ネコ目) ネコ科
学名:Prionailurus viverrinus
ネコの仲間なのに泳ぎが上手なスナドリネコ。
魚とりの名人なんだよ。
でも、大切な池や沼の環境が悪化して、数が減っているんだ。
・大きさ・体重(おとな)
体長:57-85cm
尾長:20-32cm
体重:5.5-8kg
(出典:動物大百科 平凡社)
・生息地
南アジアから東南アジアにかけての水辺で暮らしているよ。
・食べ物
池や沼で、魚やカニ、エビをとって食べるよ。
陸でネズミをつかまえることもあるんだ。
・こんな動物
ネコ科にはめずらしく、爪を引っこめることができない。
その理由も、分かっていないんだ。
めったに姿を見せないから、まだまだ謎が多い動物なんだね。
スナドリネコのことをもっと知りたい! ネコなのに魚とり名人?!
スナドリネコは南アジアや東南アジアにすんでいる。
姿はイエネコとあまり変わらないけど、体はもう少し大きく、顔もよく見ると野生的。
そして何といっても、魚とりという、ほかのネコには真似できない特技を持っている。
岸から前脚をのばしたり、時には水の中に飛びこんで魚をつかまえるのだ。
スナドリネコの指の間には小さい水かきがあって、泳ぎも上手だ。
大切な池や沼がよごれてしまった・・・
魚を食べるスナドリネコの暮らしには、水場が欠かせない。
ところが、近くに家や農地が作られて排水が流れこむなど、池や沼の環境が悪化してしまった。
それに、人間がとりすぎて魚がいなくなってしまった池もある。
狩りの場を失いつつあるスナドリネコの数は、この18年間で半分以下に減ったという意見もある。