重石に繋がれ川に捨てられた犬、保護され新しい家族の元へ
許されざる元飼い主ら有罪に(英)
2021年4月13日(火) Techinsight
昨年1月、イギリスで心無い飼い主により重石をつけられて川に投げ込まれた犬がいた。
犬は運よく通行人に発見され救助されたものの、かなりの衰弱に加え飼い主に与えられた苦痛により心に大きな傷を負っていたようだ。
それから1年3か月が経ち、犬は新しい飼い主の元で幸せな生活を送っているという。
『People.com』『Daily Star』などが伝えている。
保護された後に幸せを掴んだ犬(画像は『People.com 2021年4月1日付「Dog Thrown in River with Rock Tied Around Her Neck Finds a Loving Home After 15-Month Recovery」(CREDIT: RSPCA/SWNS)』のスクリーンショット)
英ノッティンガムを流れるトレント川で昨年の1月6日午前8時45分頃、川の近くを歩いていたジェーン・ハーパーさん(Jane Harper)が1頭の犬を救助した。
ジェーンさんは当時、友人から「川の中に犬の頭が見える」と言われ、その方向を見ると川の水面から頭を出した犬がいた。
ジェーンさんは1月の寒さにもかかわらず川に飛び込み、犬を引き上げようとした。
しかしなかなか引き上げることができず怪訝に思ったジェーンさんはその直後、犬の後脚に重石がつけられていることに気付いた。
犬は岩の入ったキャリーバッグに繋がれたまま何者かに川に投げ込まれたようだ。
何とか犬を川から引き上げたジェーンさんは、すぐに獣医のもとへ連れて行ったそうだ。
すると犬にマイクロチップが埋め込まれていることが分かり、“ベラ(Bella)”という名前で11歳の雌のベルジアン・シェパードということが判明した。
ベラは冷たい川に首まで浸かった状態で長いこといたためか、かなり衰弱していた。
だが少しずつ餌を食べるようになり、徐々に回復していった。
後にベラは「英国王立動物虐待防止協会・ラドクリフ動物センター(RSPCA Radcliffe Animal Centre)」で世話されることになった。
その後、マイクロチップの情報からベラの飼い主で当時31歳のシャーリーン・ラサム(Charlene Latham)を突き止め、警察はシャーリーンと知人の男を逮捕した。
シャーリーンはベラに重石をつけて川に投げ込んだことを認め、今年3月8日に有罪となっている。
一方でベラは同センターのスタッフの愛情を受け、自分の身に起こった恐怖を徐々に忘れることができたように見えた。
そしてベラが救助されてから1年3か月後の今月1日、同センターのFacebookでベラに新しい飼い主が見つかったことが報告された。
ベラの新しい飼い主であるチャーリー・ダグラスさん(Charlie Douglas、70)とマギー・メリッシュさん(Maggie Mellish、79)の夫婦は2年前に飼っていたジャーマンシェパードを亡くしており、傷心している夫婦のために娘がベラの飼い主として応募することを勧めたそうだ。
夫婦は次のように語っている。
「数週間前にベラが新しい家族を募集していることを知りました。それで娘が私たちに申し込むよう勧めてきたんです。私たちはベラが定期的に獣医に診てもらわなければならないことを知っていますが、その費用をきちんと補う自信もあります。」
「私たち夫婦は仕事も引退しているので常にベラと一緒にいてあげることができますし、それは私たちにとっても素晴らしいことなんですよ。」
同センターのFacebookには、夫婦と対面したベラが嬉しそうに尾を振る様子を捉えた動画が投稿されており、ベラを見守ってきたであろう人たちから「最高に素敵なニュースだ」「ベラ、幸せにね」といった多くのコメントが寄せられている。
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)