『ストレスが溜まりすぎている犬』がする行動5選
2021年2月3日(水) わんちゃんホンポ
◆犬はどんなことにストレスを感じるの?
犬は仲間意識が強く、警戒心が強い動物です。
そのため、飼い主のちょっとした行動や接し方、さらに環境の変化などに対して、とても敏感に反応します。
例えば、以下のようなことに対してストレスを感じやすいです。
✔飼い主が構ってくれない
✔長時間の留守番が多い
✔激しく怒られる
✔同じ空間にいるのに無視される
✔常に騒々しい環境で過ごす
✔新しい家族が増える(あるいは去る)
他にも家族仲が悪かったり、ケージの配置場所が悪かったりするなどの理由でもストレスを溜めてしまいます。
そして、ストレスを溜めすぎてしまうと、精神病を患ってしまったり、そこから免疫力が低下し、病気の原因になったりします。
また近年、ストレスを溜めすぎることで、自傷行為にも似た行動をとる犬の報告も多くされています。
こうなってしまう前に、飼い主は日頃から愛犬の様子をしっかり観察し、ストレス度を把握しておく必要があります。
◆ストレスが溜まりすぎている犬がする行動とは
犬はストレスを溜めすぎてしまうと、ある行動を起こします。
ここでは、ストレスを溜めすぎている犬がする行動を紹介するので、以下のような行動が見られた場合には、スキンシップの頻度や接し方、環境の見直しなど、適切なケアを行いましょう。
1.前足を舐め続ける
犬がストレスを溜めすぎてしまうと、何かに夢中になることでストレスを紛らわせようとすることがあります。
その行動の1つに、前足を舐め続ける行動が挙げられます。
一心不乱に前足を舐め続ける愛犬の姿を目撃したことはありませんか。
「毛繕いでもしているのかな?」と見逃しがちですが、実は非常に強いストレスを感じているサインです。
そのまま放置していると、ストレスにより免疫力が低下したり、皮膚炎を発症したり、エスカレートすると自傷行為に発展したりする恐れがあります。
無理に止めてしまうと余計にストレスを感じてしまうので、他に興味のある物をちらつかせて、夢中になる対象を変えるなどの方法を試しましょう。
2.自分のしっぽを追い続ける
前足を舐め続ける行動と同じ症状として、自分のしっぽを意味なく追いかけ続けるという行動が挙げられます。
こちらも自分のしっぽを追いかけ続けることで、寂しさなどのストレスを一時的に紛らわせようとしているのです。
中にはちょっとした暇つぶしで追いかけていたり、自分のしっぽに興味を持ったりすることで、しっぽを追いかける行動を起こす犬もいます。
しかし、あまりにも頻繁に追い続ける行動が見られる場合は、ストレスが溜まっているサインと考えましょう。
3.物や内装を破壊する
ストレスを溜めすぎている犬は、その怒りや悲しみを物にぶつけることで解消しようとします。
その結果、ソファーやクッションをボロボロにしたり、中には壁やドアの塗装をバリバリと剥がして破壊したりする犬もいます。
破壊衝動は非常に強いストレスの表れです。
そのまま放置していると症状がより深刻になる恐れがあるので、早めに対処しましょう。
4.トイレの失敗が増える
トイレの失敗が増えるのも、ストレスが溜まりすぎている犬によく見られる行動です。
理由は2つあります。
1つはストレスが溜まりすぎてしまい、以前のように冷静に物事を対処する余裕がなくなっていることが原因です。
以前は当たり前にできていたことも、ストレスが溜まりすぎてしまい、情緒が不安定になっているため、冷静に行動に移せないのです。
もう1つの理由は、トイレを失敗すれば飼い主が構ってくれると思っているからです。
これは、寂しさがストレス要因になっている犬によく見られます。
以前、トイレを失敗した際に、飼い主が「も~!」と構ってくれたことに対して嬉しさを感じてしまったことを覚えているのです。
どちらにせよ、ストレス要因には変わりないので、激しく叱ったり声をかけたりすることはせず、黙々とひたすら片付けるようにしましょう。
5.無駄吠えや鼻鳴らしが増える
何もないところで突然吠える無駄吠えが頻発したり、時折寂しそうに「クゥ~ン」と鼻を鳴らすような鳴き声を出したりすることが多くなるのも、ストレスサインの1つです。
ストレスが溜まりすぎてしまい、そのストレスを吠えることで発散する犬もいれば、ストレスによって情緒が不安定になってしまい、ついつい鼻で鳴いてしまう犬もいます。
無駄吠えや鼻を鳴らす行動は、寂しさから来ることが多いです。
鳴き声を出しているときは必要以上に構わず、鳴き止んでから、しっかり向き合うようにスキンシップをとってあげましょう。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか。
犬はストレスを溜めすぎてしまうと、問題行動を起こしたり、健康面に悪影響を及ぼしたりします。
愛犬の心身の健康のためにも、こうしたストレスサインにはいち早く気付き、原因に適した対応を取りましょう。
(獣医師監修:平松育子)
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