「お金と心に余裕ない人はペット飼わないで」
デメリット描く漫画が話題、作者の意図は?
2020年10月6日(火) HUFFPOST
「お金と心に余裕がない人はペットを飼わないで欲しい」
10月5日にTwitterに投稿された漫画イラストは、飼い主の都合で動物の命が奪われないよう、覚悟を問うものだった。
(浜田理央 / ハフポスト日本版)
動物と暮らすデメリットを描いたイラスト
作者は、捨て猫だった兄妹2匹と7年暮らしている。
自身の飼い主としての経験などをもとに、どんな費用や手間がかかるのかを紹介している。
コロナ禍で飼い始めたペットをすぐに手放したり、ローンが払えずに飼育できなくなったりするというニュースについて触れ、「ペットを飼うことは、家族が増えるということです」と念押ししている。
毎月の出費として、ごはんやおやつ、トイレや給水用のアイテム、おもちゃなどで1、2万円ほどかかるという。
さらに年1回のワクチン代や、体調不良や万が一事故などがあれば、診察や手術代などで数十万円かかるケースもあると紹介している。
日々の世話だけでなく、どんな手間がかかるのかについても描いている。
部屋や服が猫の毛だらけになることや、猫が引っかからないよう、コード類を全部収納していると明かしている。
多くの手間がかかるため「お金だけでなく、飼い主の『心の余裕』が必要になる」と説明。
こうしたが手間をしんどいと思うなら、「まだ動物と暮らす時でないということだと思います」と忠告している。
最後に「ペットの一生は飼い主にかかっています」と、責任を持って最後まで面倒を見るよう呼びかけている。
このイラストに対して、ネット上では「可愛い場面だけでなく、こういった事も一緒に伝えるべき」などと反響が広がった。
【全イラスト】
■動物と暮らさない選択肢も考えて
作者がイラストを描くにあたって、東洋経済オンラインが10月3日に掲載した記事がきっかけの一つになったという。
記事は、猫を購入して生活や飼育が破綻した飼い主について取り上げ、ネット上で話題となった。
イラストの作者は、ハフポスト日本版に次のように説明する。
「その前からも、動物をおもちゃのように飼って捨てる人や殺処分の話、飼ったけど放置したり思い通りにならず蹴り飛ばしたり虐待する人がいる話を聞いていました。いつか、ペットのデメリットをきちんと伝えるネガキャン漫画を書こうと思ってました。『ペットを飼う』という表現は好きではないのですが、イラストの中では他の人が理解しやすいようその言葉を使っています」
動物を飼おうと考えている人たちに向けて「家族として、その子も自分もできるだけストレスなく健康で幸せに暮らして欲しいです」とお願いする。
もしお金や手間が“ストレス”になりそうだと感じたら、動物と暮らさない選択をしてほしいと呼びかける。
作者にとっては、猫への愛情が何よりもまさっているという。
「自分の家のネコチャンは世界一可愛いので、こんな私なんかと一緒に暮らしていただけてるだけでありがたいです。ずっと健康で長生きして欲しいです」
浜田理央 / ハフポスト日本版