子猫を保護したら・・・
アイリス ペット ドットコム
「犬といっしょ・猫といっしょ」より
春は思いがけず子猫を保護するケースも多くなります。
保護した場合は、まずご近所で探している人がいないか確認し、公共機関に届け出を行います。
でも何を準備して、どんなことをしてあげれば良いのか…分からないことは多いですよね。
保護した子猫を守るために必要なことをお伝えします。
1.保護したらまず保温、そして動物病院へ
猫を保護したら、まず保温する必要があります。
小さな子猫は、兄弟猫や親猫(母猫)と寄り添って保温しています。
一匹だけで迷子になっていると、元気な子でも体温が下がって弱ってしまいます。
子猫に必要な温度は約30度。
人間だと火照ってくる暑さが、子猫にとっては程よい温度です。
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部屋を暖め、段ボール箱などにタオルを敷いて使い捨てカイロを置き、更にタオルを重ねて、その中に入れてあげましょう。
使い捨てカイロがなければ湯たんぽや、お湯を入れたペットボトルでも代用できます。
湯たんぽの場合は、適度に交換してあげて下さい。
人間用のホットカーペットだと熱すぎるため、適温を保ってくれるペット用のホットカーペットがベストです。
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そして動物病院へ連れていき、健康状態と成長具合を獣医師に診てもらいましょう。
初めて子猫を保護した場合、あまりの小ささにミルクを与えるべきか離乳食が食べられるのかわからず、 与えるフードを間違えるケースが多いのです。
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また、一見元気そうに見えてもお腹に虫(ノミやダニ)がいたりがいることは多く、素人目にはわからない病気に掛かっていることもあります。
特にノミやダニは、ちゃんと駆除してあげないと子猫の健康だけでなく、保護した家庭の健康にもよくありません。
動物病院で駆除してもらったあとは、定期的にペット専用のノミとりシャンプーでケアしてあげてください。
子猫が落ち着いたら、動物病院で血液検査と猫エイズの検査を受け、ワクチン注射をしましょう。
特に里子に出す場合やNPOに預けるとき、ワクチン接種済みの方が安心です。
2.子猫のご飯の注意点
子猫というとミルクと思われがちですが、子猫に牛乳を与えるのは避けるべきです。
脂肪分と乳糖の多い牛乳は、消化に負担がかかり、子猫が下痢をする可能性があります。
特に乳糖に関しては、人間でも下痢を起こす人がいるように、乳糖を消化する酵素が不足している子猫の場合、下痢が重症になり、最悪の場合死に至る可能性もあります。
出来るだけペットショップなどで販売されている子猫用のミルクを与えて下さい。
動物病院で診てもらった時に、病院で購入することもできます。
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しかし、保護したのが夜などで猫用ミルクが用意できない場合は、牛乳やスキムミルクを薄めて与えてもかまいません。
牛乳を与える場合、お腹を壊しにくい乳糖対策済みの牛乳がベストですが、なければ低脂肪や無脂肪の方が良いでしょう。
また子猫が弱っている場合、薄めて温めた牛乳に少量の砂糖(ブドウ糖があればベスト)を溶かして与えてください。
下痢をするようであればミルクをやめ、砂糖を溶かしたお湯だけを与えるようにしてあげてください。
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注意点ですが、ミルクをあげる時は子猫を抱っこして仰向けで与えてはいけません。
人間とは体の構造が違うため、仰向けだと気管に入ってしまうことがあるのです。
できるだけおすわりの状態でスポイトや哺乳瓶で与えるか、浅いお皿に入れて自分で舐めるようにしてあげてください。
1ヶ月を過ぎている子猫であれば離乳期なので、牛乳の代わりにふやかした成猫用のフードを与えてかまいません。
これは緊急措置なので、なるべく早く子猫用のミルクやフードを購入したほうが良いでしょう。
特に子猫の時期の栄養状態はのちのちの健康にも関わります。
3.トイレはどうすればいいの?
離乳前の子猫の場合、自分でトイレができないことも多いので、ミルクをあげる前に濡れた布などでお尻を撫でてあげてください。
お腹がすいてくる時間なのにミルクを飲まない場合、トイレが終わっていないせいであることも多いので、ご飯の前にお尻を撫でてすっきりさせてあげましょう。
そして、ミルクをあげた後もお尻を撫でてあげてください。
トイレは2回と覚えておくと良いでしょう。
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歯が生えて離乳を始めた猫は、自分でトイレができますのでマッサージは必要ありません。
また自分でトイレが出来るようになっても、成猫用の砂の入ったトイレを慌てて用意する必要もありません。
子猫を入れてあげた箱にペットシートを敷いて、トイレをするたびにきれいにしてあげてください。
ペットシートがない場合、キッチンペーパー等でも代用できます。
保護した子猫が落ち着いてから、猫砂を入れたタッパーなどに敷いておいたペットシートを入れてトイレを教えてあげると、スムーズにトイレトレーニングに移行できます。
4.里親探しの方法
保護したものの、先住猫との相性や住宅事情から、子猫を育てるのが難しい場合も多いかと思います。
とっさに保護をしたものの、どうしても自分では飼えない場合、里親募集をして新しい環境へ送り出してあげてください。
里親探しの方法は、大きく分けて3つあります。
【里親探しの方法】
・動物病院に里親探しのポスターを貼らせてもらう
・インターネットの里親募集掲示板を利用し、写真(画像)を掲載する
・里親会や譲渡会などに参加する
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子猫を里親に出す時には、最後まで責任をもってきちんと飼ってくれる人なのか、見極める必要があります。
必ず注意すべきは、以下のポイントです。
【里親に確認すべきポイント】
・猫を迎える家族全員が承諾しているか、アレルギーはないか
・住宅事情にも、経済的にも、ペットが飼える環境か
・猫の寿命や飼育方法をちゃんと理解しているか
・先住猫がいるか
・去勢・避妊して屋内で飼育できるか
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迎え入れる家族が一人でも拒否している場合、「迎えたらきっと慣れてくれる」と安易に考えるのは禁物です。
また、ペットケアグッズや動物病院の費用は、人間と変わらないほどお金がかかります。
猫をちゃんと飼える環境なのか、大切な問題です。
猫の飼育方法を知らず、病気に掛ってしまったり怪我をさせて健康を害したりするケースも意外に多く、猫の寿命は短くても10年以上であることを知らない人もいます。
先住猫がいれば、場合によっては双方がストレスで問題行動を起こすこともあります。
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そして、ちゃんと去勢や避妊をして室内飼いをしてもらえるかはとても大切です。
外は危険が多く、更に避妊せずにいればまた子猫が増えてしまいます。
猫は一度に、少なくても2~3匹の子猫を産みます。
里親を探せずに毎シーズン増やしてしまい、破綻するケースもあるのです。
里親が決まったら、数日前からキャリーに慣らしてあげ、キャリーと一緒にお引越ししてあげてください。
子猫は全く新しい環境へ移る時、とても不安になります。
保護してもらっている間に使用したタオルやシートなど、子猫のにおいのが付いているものが傍にあるだけで、とても心強いのです。