京都の河川敷に大型の野犬相次ぐ 危害加える危険性は
2019年4月8日(月) FNN PRIME めざましテレビ
京都の桂川河川敷で大型野犬の目撃情報相次ぐ。
動物愛護センターが1年間で42匹の野犬を保護。
繁殖している可能性が高い。
京都の河川敷に大型の野犬が・・・
京都市の河川敷に、野犬に餌を与えないよう注意喚起する看板が設置されている。
世界中から観光客が訪れる、京都市の嵐山近くに位置する、桂川河川敷。
その河川敷で3月29日に撮影された写真に写っていたのは「大型の野犬」。
実は、3月から野犬の目撃情報が相次ぎ、市が注意を呼びかけている。
こうした野犬の目撃情報について京都動物愛護センターの河野誠獣医師は、京都動物愛護センター 河野誠獣医師:5年以上前くらいから野犬がいるという情報は把握しております。繁殖している可能性が高い。
人に近い場所に野犬がいるということが一番重要な課題と言いますか、早急になんとかしないといけない。
現在「野犬」は桂川河川敷に何匹いるのだろうか。
3時間、桂川河川敷周辺を取材したものの、野犬は見当たらず。
しかし周辺住民に話を聞くと・・・
周辺住民:3匹、4匹ぐらいいました。かなり大きい犬です。夜中に鳴くんですよ野犬が。それで寝られない時もある。襲われてケガしてからでは遅いので。
SNSにも2年ほど前から目撃情報が投稿されている、桂川河川敷の野犬。
種類の違う4匹の野犬が確認できる。
野犬は一体どこにどれくらいいるのか?
現場で「京都動物愛護センター」の獣医師に話を聞くと、京都動物愛護センター 河野誠獣医師:野犬はかなり臆病な性格で、人目から隠れて暮らしていることが多いので、竹やぶとかそういうところで、身を潜めていることが多いですね。野犬たちが作った獣道に、檻をおいているという状態です。
「いま何匹ぐらい野犬がいる?」という記者の問いかけに対し、京都動物愛護センター 河野誠獣医師:(推測で)10頭~20頭くらいを推移している。
動物愛護センターによると、桂川河川敷では2018年4月から1年間で、42匹の野犬を保護。
野犬は痩せているとは限らない。
野犬について実は、気になる点があるという。
京都動物愛護センター 河野誠獣医師:野犬というのはすごく痩せているというイメージを持たれているかもしれませんけど、この子みたいにしっかりしている、がっちりしているというところから、いろんな人がエサをあげていたのかなと思わせる。
野犬の危険性とはこうした野犬が人に危害を加えることはあるのだろうか。
京都動物愛護センター 河野誠獣医師:人を襲わないのか、という保証はもちろんない。例えば夜、ワンちゃんを散歩していた、ワンちゃんにめがけて野犬たちが威嚇してくる、そういうケースはあると聞いていますので、できる限り近づかないというのがベストだと思います。
野犬の繁殖 防ぐ手立ては・・・
特に動物には、危害を加える可能性が高いという野犬。
日本が誇る観光地・京都で起きた野犬の繁殖。
果たして、食い止める手立てはあるのか?
(「めざましテレビ」4月8日放送より)
京都の観光名所「嵐山」近くで『野犬出没』
2019年4月10日(水) 関西テレビ
去年の秋以降、野犬の目撃情報が急増。
京都市も対策を進めています。
京都・嵐山に近い「桂川」の河川敷で、ちょっとした騒動が起きています。
体の高さが50~60cm、体重が15キロぐらいの野犬が相次いで目撃されていて、住民からは不安の声が上がっています。
【坂元龍斗フィールドキャスター】
「いたいたいた!頭だけ見えている白い頭が。かなり大きな野犬が一頭いますね。いま河川敷、じゃりのあたりを犬が一匹歩いてますね」
取材スタッフは、野犬出没の瞬間をとらえました。
いま、野犬の目撃情報が相次いでいるのは、京都を代表する観光名所「嵐山」。
観光客が多いエリアからわずか一駅、松尾橋を中心とした桂川の河川敷です。
【京都動物愛護センター 河野誠 獣医師】
「ここに『野犬に注意』という看板があります」
【坂元キャスター】
「『野犬に注意』野犬の増加につながる恐れがあるので、野犬に餌を与えないでくださいという看板があります」
野犬の保護をしている京都動物愛護センターの河野誠さんに、現状を聞きました。
【京都動物愛護センター 河野誠 獣医師】
「この薮を含めて、人目につかないところに犬が潜んでいたり、河川敷の河原のところで、日向ぼっこをしているとか」
去年の秋以降、急増したという野犬の目撃情報。
京都市も注意喚起の看板を増やし、捕獲用のワナを設置するなど、対策を進めています。
河川敷には子どもたちが遊ぶ公園があり、すぐ近くには小学校も・・・。
そんな場所で、去年4月から1年間で「42匹」の野犬が保護されています。
【近くに住む人】
「散歩で近くに行くと威嚇する感じで吠えています。やっぱり近くで見たら怖い」
【近くに住む人】
「飼い犬にはよく子どもがわーって行く。野犬とか勝手に生きてるやつは怖いから、なんでも近づいたらあかんでとは言ってたんですけど」
4月に入ってから、目撃情報が多数あるという松尾橋の南側エリアを取材していると・・・。
【坂元フィールドキャスター】
「いました、いました。2匹いる。2匹で動いています。野犬です」
【カメラマン】
「めっちゃ早い。犬が気付いて反対方向走っていった」
グラウンドで野球をする子供たちのすぐ近くを徘徊する野犬。
【坂元フィールドキャスター】
「かなり大きいんじゃないかな」
取材班と茂み越しにすれ違う場面も・・・。
【坂元フィールドキャスター】
「おー出てきた出てきた。3匹いますね。1匹はずっと鳴いてますね。うわ、6匹いる。中洲のあたりで合流しました。じゃれあっています。寝そべって、すごくリラックスしているように見えます」
取材班は河川敷で、少なくとも8匹の野犬を確認。
中には住宅街のすぐそばまで近づく野犬もいました。
さらに、日が暮れると・・・
【坂元フィールドキャスター】
「あたりが暗くなって人がいなくなってから、また一段と民家の方に近づいてきました。昼間は少年たちが野球をやっていたグラウンドにまで出てきています」
なぜ、こんなにも多くの野犬が河川敷で生活できているのか。
動物愛護センターの河野さんはある事実を指摘します。
【京都動物愛護センター 河野誠 獣医師】
「野犬はかなりがっしりした体格で、おそらく色んな方が餌をあげられていると思います。実際に段ボール箱の中に、ドッグフードが詰められて、置かれているのも確認していますので」
河川敷で捕獲された野犬は、一時的に愛護センターで飼育され、引き取り手が探されます。
しかし、実際には人に慣れることができない犬も多いのが実情です。
【京都動物愛護センター 河野誠 獣医師】
「ものすごく攻撃的な状況になってしまう犬であったり、一切ご飯を食べなくなったり。やはり安楽死の決断をしているケースはあります」
捕獲後に殺処分される野犬もいるという悲しい現実。
この負の連鎖を断ち切るために、絶対に守らないといけないこととは?