猫虐待相次ぐ 足縛られ遺棄、壊死 県警が捜査 恩納
2018年8月21日(火) 琉球新報
恩納村の海岸で、8、10の両日に輪ゴムと粘着テープで縛られ遺棄された生後3カ月程度の猫3匹が相次いで保護されていたことが20日、分かった。
猫は足が壊死(えし)し、骨がむき出しの状態だった。
3匹とも保護され治療を受けている。
県警が動物愛護法違反の疑いで捜査している。
3匹のうち1匹を発見、保護した小林恵未さん(47)=宜野湾市=によると、草むらにうずくまり動けない状態だった。
前足、後ろ足をそれぞれ輪ゴムで何重にも縛られた上で、粘着テープでぐるぐる巻きにされていた。
先に見つかった2匹は4本とも足先を失っていた。
うち1匹は菌が体に回り、首から下がまひ状態になったという。
小林さんが保護した猫は治療のために両後足と前足1本を付け根から切断された。
保護された猫。足先をすべて切断した(小林恵未さん提供)
小林さんは「どうしてこんなことができるのか。かわいそうな話ではすまない。犯罪だ」と憤る。
県動物愛護管理センターによると、犬や猫の不審死など虐待が疑われる事案は、統計を取り始めた2015年度には3件だったが、16年度5件、17年度7件と増加傾向にある。
昨年4月、北谷町で鼻に吹き矢が刺さった猫が保護されている。
今年4月には浦添市で子猫をガムテープで拘束し、ごみ袋に入れて遺棄した事案も発生した。
避妊・去勢手術による野良猫保護活動にボランティアで取り組む小林さんは、昨年から今年にかけて、宜野湾市内で体に何らかの傷を負わされた猫を少なくとも5件、確認している。
小林さんは「数字に出ているのは氷山の一角で、私たちが見つけられずに亡くなった猫も多い」と語った。
(佐野真慈)