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猫の多頭飼育崩壊

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猫の多頭飼育崩壊
 保護の現場で見た惨状「飼い主は責任を」

2018年7月30日(月) 中京テレビNEWS


劣悪環境で命の危険にさらされる猫

多頭飼育崩壊。
空前のペットブームと呼ばれるその裏側で、名古屋市内でショッキングなニュースが起きました。


頭飼育崩壊による強制退去(今年6月)

動物飼育の迷惑行為では名古屋市初となった強制退去。
許容範囲を超えた猫を飼い、近隣住民は悪臭など衛生面で悩まされていました。


松原朋美アナ

異常繁殖し、飼育不能に
多頭飼育崩壊とは一体、どんな問題なのでしょうか。
「多頭飼育崩壊とは無秩序な飼い方による異常繁殖の末、飼育不可能となる現象。気付いたら飼いきれないぐらい増えている」(松原朋美アナ)
飼い主の管理能力を越え引き起こされる多頭飼育崩壊。
一体なぜ、そんな状況に至るのか。猫を保護した動物愛護センターの担当者を訪ねました。


名古屋市動物愛護センター 島田一仁さん

「(名古屋・北区の多頭飼育崩壊現場は)猫の数もそうですし、臭いがすごい。経験したことがないぐらい」(名古屋市動物愛護センター 島田一仁さん)
(Q.その状況にした飼い主をどう思う?)
「最初は拾ったか、もらったかで飼い始めて、もう少し早い段階で相談する事ができればそんな状況にはならなかった」(名古屋市動物愛護センター 島田一仁さん)
解決へむけ、動き出した名古屋市。北区の事例を受け、多頭飼育する場合には届け出を義務化する方針に。


名古屋市動物愛護センター 島崎亜紀さん

「たくさん飼うこと自体は悪い事ではない。知らない間に増えているっていう数は飼い主の能力を超えていると思う。届け出る事で多頭飼育崩壊の危険を防ぐ」(名古屋市動物愛護センター 島崎亜紀さん)

ボランティアが見た現場の惨状
行政の取り組みだけでは難しい現状もあります。
岐阜県では行政の介入がなかなか進まず、問題の解決に市民団体が動き出しました。
岐阜県の一軒家では、多頭飼育崩壊をおこし、フンや尿による強烈な異臭により住民から苦情が出ていました。
そこの猫たちも保護しなければ、命にかかわる緊急事態だといいます。


中部猫LIFE代表早川美穂さん

「けがや病気をしている猫を先に保護する」(中部猫LIFE代表 早川美穂さん)


多頭飼育崩壊により飼い主不在の家

この家の飼い主は13年前、2匹の猫を飼い始めた事がきっかけでした。
とても人が住める状態ではなく、飼い主は今年2月頃に転居し、空き家になっています。
飼い主が不在のまま多くの猫が残され、去勢もされておらず、一時は60匹以上にも。

 
荒れた室内に猫が

ボランティアが飼い主の了解を得て、猫を保護する現場に同行しました。
ドアを開けて中に入ると。



強烈な刺激臭が立ちこめる
「うわ、すごい(臭い)。ドアを開けたら1000倍ぐらい(すごい)」(記者)
「すごくいっぱい(猫が)います」(松原アナ)
「もうダメだ・・・息ができない。ここに人が住んでいたとは思えない」(松原アナ)
「出よう、出よう、出よう」(記者)


猫を保護する 中部猫LIFE 政兼由香子さん

鼻だけでなく、喉まで襲う強烈な刺激。立ち入るのが困難なほど散らかり、汚れた部屋。
「人間を警戒しているのか、近づいて来ません」(記者)


身ごもっている猫

すでに身ごもった猫も複数いました。
これ以上、救出が遅れると異常繁殖はさらに進んでしまいます。
強烈な刺激臭の中、約1時間かけてボランティアスタッフが猫たちを無事救出。
しかし、強い憤りが残ります。
「ここ何年もやってますけど、こんなにヒドイ現場はない。許せない」(中部猫LIFE 政兼由香子さん)


転居した飼い主のもとへ

飼い主を直撃
本来は愛する気持ちがあるはずなのに、飼い主は一体なぜ、このような状態に陥ってしまったのか。
転居した飼い主のもとへ。
「猫たち無事保護されてどう思いました?」(松原アナ)
「安心した。心配はしてた」(飼い主 姉)
飼い主は母と姉の3人暮らし。
この日、飼い主本人は不在でしたが、お姉さんが応えてくれました。
「どうしてここまで猫が増えた?」(記者)
「・・・。そのまま放っておいたのが一番悪い」(飼い主姉)
「あの状況、猫にとってどう思う?」(記者)
「かわいそうもあるけど・・・目の前で生まれ育って、手放すのがつらい」(飼い主姉)


ボランティア団体の猫シェルターへ

猫シェルターで保護される猫
保護された猫たちはボランティア団体が用意した猫シェルターへ。
多頭飼育崩壊の背景には、繁殖力の高い猫が一度増えはじめると、去勢・避妊などの費用が追いつかなくなる現状もあります。
罪もなく、異常繁殖により命の危険にさらされる猫たち。その姿を目の当たりにしたとき、猫を飼うことの正しい知識と責任を持たなければいけないと気づかされます。


保護される猫

「毎回私たちも悲しい思いをしています。頑張っても助けられなかった命はたくさんある。命を本当に大事にしてもらいたい」(中部猫LIFE代表 早川美穂さん)


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