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「殺処分ゼロ」、定義明確に=譲渡困難な犬猫除外―環境省

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「殺処分ゼロ」、定義明確に=譲渡困難な犬猫除外―環境省

2018年5月3日(木) JIJI.COM(時事通信社)

環境省は、自治体が掲げる犬猫の「殺処分ゼロ」の定義を明確化し、譲渡が難しいケースを除外する方針を固めた。
引き取った人がかまれる事故や感染症の流行を防ぐのが狙い。
今年度に改定予定の動物愛護に関する指針に盛り込みたい考えだ。
2012年に改正された動物愛護法では殺処分がなくなるよう、都道府県などが引き取った犬猫の譲渡に努める義務が明記された。
これを受け、都道府県や政令市など42自治体が「殺処分ゼロ」を目指して活動。
13年度に約12万8000匹だった殺処分数は16年度には約5万6000匹に減った。
一方で、環境省が集計・発表している殺処分数には譲渡に適さない個体や保護中に死んだ個体もカウントされるため、完全にゼロにはできない課題も出てきた。
16年度の殺処分のうち、病気や攻撃性を持つことから「譲渡が適切でない」と見なされた犬猫は約1万6000匹に上った。
自治体によっては、「殺処分ゼロ」を急ぐあまり、動物愛護団体に次々に譲渡し、シェルターが過密状態に陥るケースもあるという。
環境省としては、譲渡が難しい個体の殺処分はやむを得ないとの考え。
東京都など「殺処分ゼロ」を目指す自治体の一部は、既に対象を譲渡に適した犬猫に絞っており、同省も譲渡困難な犬猫を除いた集計を本格的に実施することにした。

                                  以 上

この記事を読んでいて、「殺処分ゼロ」の定義の明確化、何を言っているのか理解できませんでした。
譲渡困難であろうとなかろうと殺処分したら殺処分だと思いますが・・・
この件についてはいろんな方々の見解が述べられています。(byぬくもり)

■動物との共生フォーラムさん
殺処分の定義が全国の自治体でばらばらでは困るというのは理解できますが、2018年の動物愛護管理法改正の指針に盛り込まれる予定である「殺処分頭数から譲渡困難な犬猫を除外する」ことについては(環境省・動物愛護部会の議事録にも記載されています)多くの疑問を感じます。
・先ず、譲渡困難かどうかを、誰が判定するのか?
・判定まで、どれくらいの日数が設けられるのか?
※収容動物の多くは脅えており、その個体本来の性格を掴むには時間がかかるのでは?
・老齢犬猫は何歳からとするのか?老犬、老猫は判定落ち?
※個体差があり、老齢であっても、人に馴れ、健康な犬猫はいる。
・野犬はすべてアウトか?
※順化が可能な個体もいる。
・授乳が必要な子猫については?
傷病の犬猫についても、収容後に治療の甲斐なく死亡した場合や、
苦痛からの解放のため、やむなく安楽死させることは理解できますが、
・感染症はどのように判定されるのか?
例えば、ネコ風邪はアウトか?感染する皮膚病については?感染症のキャリアについては?
※傷病の犬猫でも引き取って世話をしたいという人はいる。

収容スペースが無いために、譲渡に適した犬猫を優先収容したいという考えも理解できますが、「殺処分ゼロ」を数字だけ達成させるために定義づけするのは多いに疑問です。
譲渡困難=里親希望者が少ない、ということだけで判断されかねません。
また、定義づけにあたっては、具体的かつ詳細なガイドラインが必要だと思います。

以下は、東京都の定義(ご参考までに)
(カウントされない殺処分)
(6) 殺処分
・以下の場合は譲渡対象とはせず、動物福祉の観点から殺処分することがあります。
・飼養管理が困難な生後間もない子犬や子猫
・治療が困難な著しい苦痛を伴った負傷動物
・著しい攻撃性等、問題行動を持ち矯正が困難な動物
・飼育管理が困難な高齢動物
これでもまだ不十分だと思いますが、東京都には野犬はほぼおらず、最近は雑種犬も見かけることが少なく、殺処分の大半は生後まもない子猫で(処分数は激減)50を超える保護団体が引き取りをしています。
ただ今後、高齢者の飼育放棄や多頭飼育崩壊の増加を考えると、現今の団体頼みのシステムでは厳しくなるでしょう。

■西山ゆう子獣医師のFBより
そうまでして、殺処分ゼロという統計を作りたいのでしょうかね。
理解できません。
これまで日本がしてきたこと。
「終生飼育」を義務として、自治体での引き取りを極力制限。
いったん自治体に入った動物は、多くは愛護団体に「移動」。
それを行政は、「譲渡数」として、統計に記載。
※譲渡とは本来、一生飼育する意思のある個人に引き取ってもらうことです。
愛護団体に移動した動物は、一部は正式譲渡できず、愛護団体の中に長く居住したり、死亡したりしているのが現状。
よって、慢性の満杯状態の愛護団体は、「引き受けてもおそらく譲渡できないだろう」という動物を、センターから引きとらなくなってきた。
よってセンターには、愛護団体が引き取ってくれない動物が居座るようになった。
そして今回、日本がしようとすること。
「譲渡に不適切」な動物という新カテゴリーを作る。
「譲渡に不適切」な動物は、殺処分しても「殺処分」と統計に記載しなくてよい。(となるのでしょう?)
近い将来、日本の自治体が行うようになること(予想)。
引き続き、死亡や事情ある飼い主からの動物の引き取りは拒否。
若く健康でフレンドリーな動物は愛護団体へ移動。
そうじゃない動物は、「譲渡不適切動物としてのやむを得ない処分」として処理。
猫は地域猫として、外に放流。
センターから動物の数が減り、統計上の「殺処分ゼロ」が達成。
動物の世話、医療費が減り、税金は、欧米型近代型シェルターの建設に使用。
今後の問題点(100個以上ありますが、一部抜粋)
・「譲渡不適切動物」の決め方。性格、年齢、持病の有無、健康なウイルス保持猫などどうしますか。
・「譲渡不適切動物」と決断する人。複数であるべき。自治体、愛護団体、獣医師、トレーナー
・「譲渡不適切動物」と認定された後は?
・更生するというオプションは?
・自治体で看取るというオプションは?
・看取り専門の愛護団体もありですか?
私たちが自治体に求めているのは、殺処分ゼロだけではありません。次の統計を知りたいです。
・自治体から個人に正式譲渡された数。
・自治体から愛護団体(登録ボラ)へ移動した動物の数。
・その愛護動物が、正式譲渡をした数(フォローして統計とってください)。
・自治体の施設の中で飼育されている数。
・病死、老死した場合は、死因と生前治療の内容。
・殺処分された数。
・そのうち、ガス処分数と注射による安楽死の数。
どんなに分類や定義を変えて、殺処分数が減ったり、ゼロになったとしても、他の部分に改善がみられない限り、日本の動物愛護はまだまだ後進国と言えないでしょうか。

■犬猫救済の輪さんより
差別され救えなくなる命
環境省、暗黒の時代に逆戻り
尊い「ゼロ」から排除される犬猫たち
少し前まで、飼い主に持ち込まれた犬猫達は即日殺処分、目の開かない赤ちゃん猫たちは即殺処分、年を取った犬猫、病気や障害のあるこたちも治療やケアされることなく殺処分、目の前に手を出すと唸るというだけで殺処分、野犬は毒を撒いて薬殺、不要な犬猫はごみの様に定点定時回収車で集めて殺処分・・・これが2012年の動物愛護法改正以前の日本でした。
まさに動物にとって暗黒の時代でした。
一方、殺処分にかかわる仕事をしている人たちが業務の辛さから精神的に追い込まれ職場を去らねばならないという問題もありました。
その一つ一つに疑問を持ち、多くの国民が心を痛め、どんな命にも工夫を凝らして生きるチャンスを与えよう!としてきました。
そして2012年の動物愛護法改正によって「殺処分ゼロ」がこの国の尊い目標となり、皆、必死に取り組んできたのです。
この様な指針が環境省から出れば、一気にあの暗黒の時代に逆戻りしてしまいます。
川崎市では、育てにくく手間がかかるとして右から左へ殺処分していた乳飲み子の譲渡を開始し、今では日本全国「ミルクボランティア」という子猫を生かすシステムが広まっています。
人馴れしていない犬を専門家のトレーニングを受けさせて譲渡へ回す努力をしている自治体もあります。
このような犬たちの社会復帰のプログラムを模索している団体もあります。
そのような中、今回のニュースは環境省が譲渡が難しい犬猫の殺処分を積極的に容認するものであり、自治体は少しばかり噛み癖があったり、人慣れしていなかったり、障害や老齢などの理由で譲渡する努力をせずに闇から闇へ殺処分できるようになってしまいます。
病気の子には治療を受けさせ、人馴れしていない子にはトレーニングを受けさせる。
行政にも民間にもそうした命を維持していく施設等を設けていく。
行政で手が回らないなら個人の専門家や団体の協力を求める、老犬老猫でも看取りボランティアをしたいというニーズがあることを知る。
障害のある子だからこそ寄り添って生きていこうとするご家庭もある。
「ゼロ」をあきらめないでください。
どの子にもちゃんと生かす方法があります。
人間ならば考えられることを、動物ならば殺処分で片付けてしまうのではなく、同様に方法を考え、できることから前に進んでいく事、実施していくことです。
そのような努力を始めたスタート段階であり、実現可能なことさえもストップがかかり、動物たちの生きるチャンスが奪われます。
長い闇の中からやっと2012年「殺処分ゼロを目指す」という国民すべてで取り組む尊い目標ができて、多くの命が救われてきました。
それが再び暗黒の時代に戻ろうとしています。
一旦指針に盛り込まれてしまったら、どうすることもできません。
どうか、環境省に対して、この様な内容を指針に盛り込まないようにご意見をお願いします。
今、おひとりでも多く声を上げていただけますようお願いいたします。
(犬猫救済の輪では耐えがたい苦痛が続き治る見込みのない病気等で苦しむ犬猫の安楽死以外の殺処分に反対しています。)

以下も犬猫救済の輪さんより
環境省へご意見を! 譲渡が難しい犬猫も生きられる施策を!
http://banbihouse.blog69.fc2.com/blog-entry-6522.html


環境省は犬猫殺処分数を見せかけだけゼロにして、陰では譲渡に適さないと判断した犬猫を簡単に殺せるようにする偽装、隠蔽、改ざんするということではないか!
実態が把握できなくなる民主主義の危機
パッと見の殺処分ゼロ
省庁の隠蔽、改ざん 隠ぺい!


まだまだ多くの方々の見解が述べられていますが、この件については国の方向付けに大きな疑問を感じますね。


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