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一般社団法人 HUG(HUG THE BROKENHEARTS)

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一般社団法人 HUG(HUG THE BROKENHEARTS)

私たちHUGが目指すのは「悲しむ命」がない世界です。
それは殺処分ゼロとは違います。
殺処分の数字は行政施設での殺処分がない状態を指していて、それがゼロだからと言ってその数字がそのまま犬たちや猫たちの幸せを指すとは考えていません。
ゼロの達成の方法論によって、それは大きく変わるからです。
例えば殺処分対象の動物たちを引き出して、全頭保護したとしても、行政施設の外側で、ネグレクトされた犬たちが存在していたり、野良猫たちが道端で当たり前の様に亡くなっていたり、パピーミルで悲しむ命が存在し続けていては、もし殺処分ゼロを保護活動の頑張りで維持したとしても、犬たちも猫たちも相変わらずセンターに収容され続けるでしょう。
私たちHUGは犬たちと猫たちの本当の幸せはセンターの中ではなく、センターの外にあると思っています。
犬や猫たちと暮らす、飼い主と呼ばれる人たち、また地域社会の人たちの動物愛護意識を向上させる事。
また、生体小売業に代表される今のペットビジネスのあり方を変える事こそが、私たちが目指す「悲しむ命ゼロ」を実現する為の道筋だと考えています。
それを実現させる為に私たちHUGは現在の保護活動からは一定の距離を置いた活動を行います。
今まで言い続けて来た様に保護活動との役割分担をします。
飼い主の意識と云う犬と猫たちを苦しめる問題を解決する為に、トレーナーのみなさん、獣医師のみなさん、トリマーのみなさん、ペット関連用品の業界のみなさん、ペット防災関連のみなさん、そしてHUGが一番大切だと考えている犬や猫たちを想う一般の人たちと連携し、啓発活動やペット防災を通じて飼い主が犬や猫たちを「本当の家族の一員」として扱い、飼い主と犬や猫たちが共に「地域社会の一員」である社会を目指します。
また、今のあまりにも酷過ぎる生体小売業のあり方を変える法規制実現の為のロビー活動も行います。
その活動を通して「飼い主」「生体小売業のあり方」と云う犬と猫たちを苦しめている本質的な問題を解決する事が真の殺処分ゼロ、そして「悲しむ命ゼロ」へ繋がると考えています。
HUGが目指すのは「殺処分ゼロ」でも「収容数ゼロ」でもなく、「悲しむ命ゼロ」です。


譲渡拡大、逆行する動物愛護、ゼロの弊害



動物愛護の本質は「犬と猫たちが幸せに暮らせる事」です。
今殺処分ゼロを望む人々もそう願っているはずです。
では「犬と猫たちが幸せに暮らせる社会」とはどんな社会でしょうか?
それは今の社会を見れば自ずとわかります。
今、犬と猫たちが苦しんでいる大きな要因は「飼い主の意識の低さ」です。
それは飼い犬飼い猫が適正に飼育されていないから苦しんでいるだけではありません。
生体販売の裏にあるパピーミルや流通の問題も根本は同じで、「飼い主になろうとする人」の意識が低すぎる事が今のペット業界の酷い大量販売のビジネスモデルを温存し続けているのです。
また、そんな「飼い主たち」の命と暮らす事に対する意識の低さが安易な飼育放棄や、過剰な繁殖を生みだし、殺処分の大きな原因ともなっています。
つまり、「犬と猫たちが幸せに暮らせる社会」を実現する為には、「飼い主」また「飼い主となろうとする人たち」が命と共に暮らす事には大きな責任が伴う事を認識する事が必要なのです。
熊本地震で被災した飼い主さんが避難所で私にこう仰いました。
「ふじおかさん、地震が起きるまでは、犬や猫と暮らすって事がこんなに大変な事って思っていなかったよ」
その通りです。
犬や猫たちと暮らす事は災害時だけではなく、平常時でも「大変」な事なのです。
そして、その意識が今の「飼い主」「飼い主になろうとする人」には欠落しているのです。
当たり前じゃないですか?
犬も猫も生きています。
病気はするし、老いて行く。
飼育するには費用も時間もかかるし、飼い主は犬や猫たちの知識を学ぶ必要もあります。
飼育環境を整える事、他者への配慮やマナーも適正飼養の条件です。
本当に「犬と猫たちが幸せに暮らせる社会」を望むのであれば、「飼い主」になる人たちにその覚悟と資格がなければいけないのです。
その覚悟と資格がなければ「飼い主」になってはいけないのです。
今、殺処分ゼロを目指すと言って、多くの人たちが「譲渡拡大」を叫んでいます。
今これだけ、覚悟も資格もない「飼い主たち」が溢れていて、それが殺処分の要因でもあるのに、本当に「譲渡拡大」が「犬や猫たちが幸せに暮らせる社会」の実現に繋がるのでしょうか?
センターや保護団体から譲渡を受ける「飼い主になろうとする人たち」は命と暮らす覚悟と資格が本当にある人たちばかりなのでしょうか?
本来、犬や猫たちと暮らす覚悟や資格を厳格に考えるのであれば、「飼い主」は減るべきです。
殺処分ゼロを目指す為に譲渡拡大し、新たな「飼い主」を安易に作り出す事は、動物愛護の本来の目的と逆行しているかのように思えてなりません。
動物愛護の本来の目的である「犬と猫たちが幸せに暮らせる社会」を作り上げる為には現状では「飼い主」は減るべきです。
HUGが目指す「悲しむ命がない世界」はノーキルの世界です。
でも、本質から離れて、安易なノーキル、安易な殺処分ゼロを目指す事では「悲しむ命がない世界」を実現出来ません。
そうであるならば、HUGはローキルを経て、ノーキルを実現するべきだと考えています。
当然「飼い主」を減らす事だけではなく、生体小売業の規制と不妊去勢の徹底によるバースコントロールは同時にやるべき最低条件です。
どちらにしても、殺処分ゼロは「犬と猫たちが幸せに暮らせる社会」を実現する為の方策ではない事だけは確かで、ゼロの弊害によって、動物愛護の本来の目的が見失われつつある今の状況にHUGは危惧を抱いています。



熊本市動物愛護センターレポート 「ゼロは何処にあるのか?」

平成29年10月24日

 

今日は熊本市動物愛護センターを訪問しました。
今まで幾度となく訪問し、センター長や職員さんから現場の状況や考え方を教わったり、情報交換、意見交換をさせて頂いています。
今日はセンター長へ先日の広島視察の報告、同じ協議会委員として熊本県の今後についての意見交換、そして熊本市のゼロに対する考え方、また熊本市の取り組みについて一時間ほどお話しをして来ました。
熊本市は昨年度犬の殺処分がゼロで、猫も傷病猫の安楽死処分が16頭でした。
熊本市は大きな団体が引き出しているのではなく、登録保護団体もいくつかありますが、ほぼセンターからの個人譲渡です。
「ゼロ」については「センターの中ではなく、センターの外の状況が変わる事が大切だ」そう仰っていました。
それは当然の事だと思います。
犬や猫たちと暮らす人たちが「適正飼養」する事。
「終生飼養」する事。
それに尽きます。
そうでなければ、どれだけセンターから保護して引き出して、新しい飼い主を探す努力を続けても、センターの外の飼い主の意識が変わらなければ、ずっとセンターに収容される犬と猫は存在し続けます。
保護譲渡の拡大で「ゼロ」を達成しても、その「ゼロ」はいつ崩壊するかわかりません。
迷子札100%運動と云う地道な迷子札の啓発で返還率が60%もある熊本市。
年間1万件もの飼育相談や苦情に対して年間1000件近く現場に職員を派遣して、適正飼養の啓発をしている熊本市。
譲渡の際は家庭訪問、事前講習、飼育環境調査、追跡調査までしている熊本市。
推進協議会と云う形でボランティアさんたちと協働している熊本市。
犬の殺処分ゼロの熊本市。
その熊本市でもセンター長が「いや、今年はわからないですよ、状況がどうなるか」いつもそう仰るんです。
それだけ、本当の「ゼロ」センターの外の飼い主や市民の意識向上による「ゼロ」は難しい事なんです。
だからこそ、目先の数字の「ゼロ」に囚われず、地道な具体的対策を淡々とやり続ける以外に本当の「ゼロ」への道はないのです。
本当の「ゼロ」はセンターの外にあるのです。
今日最後にミルクボランティアの話を伺った際にセンター長が「ミルクボランティアさんの所で預かってもらった猫と、センターで育った猫はなんか違うのよ、ミルクボランティアさんの所で預かってもらった猫は表情がなんかポワ~ンとしるのよね、おっとりって言うか、なんて言うか感じが少し違う。センターの職員も愛情込めてお世話しているんだけど、やっぱり家庭とは違うのかもね」そう仰いました。
センターは本当は彼らが居るべき場所ではないんです。
本当の「ゼロ」はセンターの外にあって、私たちは保護譲渡ばかりに目を向けるのではなく、彼らがセンターに入らない為には何をするべきなのかをもっと考えるべきなのです。

団体名:一般社団法人 HUG (HUG THE BROKENHEARTS)
設立日:2015年8月 任意団体HUG THE BROKENHEARTS設立
    2016年9月 一般社団法人HUG設立
所在地:熊本県熊本市北区室園町10-49
活動内容:
一般市民に対しての啓発活動、動物愛護・動物保護活動に対する支援活動、動物(ペット)の飼育放棄、虐待の防止活動、災害において動物(ペット)に関わる被災者への支援活動
設立目的:
人と動物が共生する社会の実現をめざし、飼育者に限らず広く一般市民に対しての啓発、虐待の防止、震災などが発生した場合への支援活動を行い、動物愛護精神の向上等に寄与することを目的とする。

https://www.hug-the-brokenhearts.net/


HUG様のホームページからの抜粋ですが、考え方・思想というものに同感します。
まさに動物愛護のお手本となる活動をされており、私たちも見習って活動していかなくてはならないと実感しました。
皆さん!よ~く内容を読んで理解してくださいね。
(byぬくもり)


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