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ファシリティドッグ

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病児癒やす犬「ベイリー」、10歳迎え絵本刊行(神奈川)

2017年12月26日 朝日新聞


子どもたちと誕生日のお祝いをしたベイリー=横浜市南区の県立こども医療センター

横浜市南区の県立こども医療センターで、重い病気のため入院や通院を続ける子どもたちや家族に寄り添い、癒やしの存在として活躍中のゴールデンレトリバー「ベイリー」。
今月、10歳の誕生日を迎え、記念にベイリーが主人公の絵本も発売された。
ベイリーはオーストラリア生まれのオスで、体重約30キロ。
米国ハワイで専門の訓練を受け、静岡県立こども病院を経て2012年7月に着任した。
「ファシリティードッグ」と呼ばれる病院常勤の医療スタッフ犬だ。


病気の子どもに寄り添い、つらい治療や手術で不安を抱える子どもや家族を支えている。
国内では、今年9月に同センターに着任したアニーと静岡県立こども病院の1頭を含む3頭しかいない。
病気の子どもたちを支えるNPOが派遣している。
清潔が保たれ、犬を介した感染症の心配がないことが証明されているという。
今月14日、こども医療センターで開かれた誕生会では、ベイリーに野菜中心の特製ケーキがふるまわれた。
食欲旺盛のベイリーがあっという間に食べ尽くすと、会場に詰めかけた子どもや家族から歓声が上がった。
誕生日を記念した絵本は「ベイリーとさっちゃん」。
犬が苦手なさっちゃんが次第にベイリーと打ち解けて一緒に手術に立ち向かい、元気を取り戻すストーリーだ。



センターの前総長で県立病院機構の康井制洋副理事長が代表の「刊行実行委員会」が、1年ほど前から計画を進めてきた。
初版として5千部を作製。
合わせて、「子どもたちやNPOを少しでも励ましたいし、ファシリティードッグの活動も知って欲しい」(康井副理事長)と、絵本をセンター内の全病室に置くことにした。
さらに、協賛金を募って全国の小学校に寄贈する目標を設けているという。
AB判32ページで、本体価格1600円(税抜き)。
一般書店でも購入できる。
県内では有隣堂などで販売。
売上金の3%は、ファシリティードッグ育成を目的に「かながわ県立病院小児医療基金」に寄付される。
協賛金も含む問い合わせは発行元のかまくら春秋社内の実行委事務局(0467・24・7223)。
刊行プロジェクトのウェブサイトは(http://baileyandsacchan.com )。
(岩堀滋)


絵本「ベイリーとさっちゃん」
横浜の神奈川県立こども医療センターで働くファシリティドック・ヘイリーの物語

著者:田村 朗
絵:栗冠みか
出版社:かまくら春秋社
定価:1,600円+税
AB判 32ページ
刊行日:2017年12月14日

ヘイリーとさっちゃんが出会ったのは病院でした。
犬が苦手たったさっちゃんが、次第にうちとけてヘイリーといっしよに手術に立ち向かいます。
ベイリーはあったかでした。
さっちゃんは、なんだか安心して、「手術なんて、こわくないよ」とつぶやきました。

病気と闘う子どもたちにとって、ファシリティドッグ・ベイリーは、かけがえのない存在、友達です。
ファシリティドッグは、病院に常勤して、患者さんたちの快復をささえる医療スタッフです。
病気で苦しむ子どもたちを励まし、寄り添うファシリティドッグの存在をもっと、もっと知ってほしい。
そんな願いからこの絵本刊行のプロジェクトは生まれました。

※本書の売り上げの3%が、ファシリティドッグ育成のため、かながわ県立小児医療基金へ寄付されます。

さく・田村朗(たむら・あきら)
1954年 青森県生まれ。編集者・ライター。中央大学法学部卒。横浜市在住。作品に絵本『こうちゃんの氷川丸』(2016年・かまくら春秋社刊)。

え・粟冠ミカ(さっか・みか)
静岡県生まれ。パレットクラブ、トムズボックスにて絵本のことを学ぶ。夫と娘と文鳥2羽と暮らす。雑誌「詩とファンタジー」(かまくら春秋社刊)2015-2016年イラストレーション部門大賞受賞。



ファシリティドッグとは?セラピードッグとの違い
ハンドラーになるには?

盲導犬や聴導犬などの介助犬は、徐々に認知度が高まっていますが、みなさんはどうでしょうか。
その中でもファシリティドッグという犬が、少しずつですが、テレビなどで紹介されるようになってきました。
そのファシリティドッグとは一体どんな犬のことを言うのか、今回はファシリティードッグについてです。

■ファシリティドッグとは
ファシリティドッグとは、強いストレスを抱えた人たちに無償の愛を与え、心の支えになるために訓練された職業犬のことです。
ハンドラーと呼ばれる人間とタッグを組み、施設に常駐して、利用者のケアにあたります。
アメリカでは比較的メジャーな存在で、医療施設での入院患者のケアや裁判所での被害者・目撃者のケア、障害者の教育現場でのメンタルサポートなど、様々な場面でファシリティドッグによるサポートが行われています。
しかし日本ではまだまだマイナーな存在です。
現在国内で活躍しているファシリティドッグはわずかに2頭。
そのどちらも、難病をかかえる子どもたちが入院している小児病棟で活躍しています。

■セラピードッグとの違い
ファシリティドッグと似たような職業犬にはセラピードッグがいます。
セラピードッグは複数の施設を訪問して一時の癒やしを与えるのが目的なのに対し、ファシリティドッグは「facilty=施設」の犬というだけあって、一つの施設に常駐して、施設利用者の継続的なメンタルサポートをするのが最大の特徴です。
そのためファシリティドッグは、セラピードッグよりも高いストレス耐性が必要になります。
セラピードッグになるには特に資格はいりませんが、ファシリティードッグは血統を遡って適正を見た上で18~24ヶ月の訓練を受け、厳格なテストに合格しないとなることが出来ません。

■ファシリティドッグのハンドラーになるには
まず、日本でファシリティドッグのハンドラーになるのはとても厳しいと言えるでしょう。
今後増えることも予想されますが、狭き門なのは間違いありません。
もし小児病棟のファシリティドッグのハンドラーになるには、看護師か臨床心理士の資格と実務経験が必要になります。
また病院の近くに犬と住む必要があるため、住居に自由が利く人でないと難しいでしょう。
また国内でのファシリティドッグの導入は、「認定NPO法人シャイン・オン!キッズ(http://sokids.org/ja/)」が行っております。
求人の有無についてはそちらに問い合わせるのが良いでしょう。

■まとめ
ファシリティドッグというのは犬も大変ハンドラーになるのもまた大変、犬も人間もなかなか一筋縄ではいかないようです。
ファシリティドッグを育てたい・ハンドラーになりたいという強い信念がなければ実現は難しそうです。
ですが、「絶対になる!」という想いがあるのでしたら、認定NPO法人シャイン・オン!キッズに問い合わせてみましょう。


ファシリティドッグ・ハンドラーの森田優子さん(左)とファシリティドッグのベイリー
認定 特定非営利活動法人 シャイン・オン・キッズ 森田優子さん


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