8千年以上、仲いいワン 最古の飼い犬の壁画、発見か
2017年11月18日(土) 朝日新聞
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犬が刻まれた壁画(人や犬が目立つよう加工されたもの)。右側の2匹、中央の1匹は首にひもをつけられている=研究チームのMaria Guagnin氏提供
サウジアラビアの砂漠地帯で、岩肌に刻まれた犬の絵が見つかった。
首にひもをつけられ、狩りを手助けする姿が描かれていた。
8千~9千年前に彫られたとみられ、世界最古の飼い犬の壁画の可能性がある。
ドイツの研究チームが16日付の専門誌に論文を発表した。
マックス・プランク研究所のチームが、世界遺産に登録されているサウジアラビア北部の壁画「ハーイル地方の岩絵」を調べた。
見つかった犬は少なくとも349匹。
丸まった尾、とがった耳、短い鼻など現在の「カナーン・ドッグ」という犬に似た特徴を持ち、狩人と一緒に描かれていた。
ガゼルやアイベックスなどの動物を追い立てる犬の群れや、首にひもをつけられ、人に引かれる犬も複数見つかった。
人と一緒に大きなライオンに立ち向かう壁画もあった。
犬は「最古の家畜」といわれ、古代から人と暮らしていたことがわかっている。
犬の絵の歴史も古く、論文によれば、約8千年前にイランの陶器に描かれた姿が最も古いとされてきた。
研究チームは「この壁画は、人が古くから飼い犬を使ってきたことをはっきり示している」としている。
論文は雑誌のサイト(https://doi.org/10.1016/j.jaa.2017.10.003)で読める。(小堀龍之)
【写真】
丸い尾やとがった耳など、壁画の犬(下)は現在の飼い犬(上)とそっくりだった
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ライオンに立ち向かう2匹の犬と狩人の様子が描かれた壁画。見やすく加工されたもの(上)と加工前(下)
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犬がひもでつながれている。見やすく加工したもの(上)と実際の壁画(下)
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首にひもをつけられた犬の壁画(人や犬が目立つよう加工されたもの)
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