韓国大統領を罷免の朴氏、愛犬9匹は・・・
2017年3月15日(水) BBC News
罷免された韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領が12日に大統領公邸を後にした際、愛犬9匹を置き去りにしたと動物愛護団体が非難している。
青瓦台(大統領府)はこれに対して、犬たちの面倒は見ているし、いずれ新しい家族が引き取るかもしれないと反論した。
朴氏は10日、弾劾妥当という憲法裁判所の判断によって罷免された。
韓国検察は15日、朴氏を21日にも事情聴取すると通告したことを明らかにした。
検察は、朴氏が友人の崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀し、大手財閥のサムスングループなどから賄賂を受け取り職権を乱用したという、疑惑の解明を目指している。
一方の朴氏はこれまで、関与を一切否定し、大統領の免責特権をもとに取り調べを拒否していた。
罷免された朴氏は12日に公邸を離れ、ソウル市内の富裕層が住む住宅地にある自宅に移った。
しかし移動の際に、公邸で飼っていた珍島(チンド)犬9匹がいなかった。
動物虐待防止に取り組む釜山韓国連盟は、犬を置き去りにしたのは動物愛護法違反にあたるかもしれないと批判。
別の動物愛護団体と共に、前大統領が飼い犬を置き去りにしたと主張し、犬たちの引き取り手を探すと申し出ている。
青瓦台報道官はロイター通信に対して、朴氏は愛犬を置き去りにしたわけではなく、公邸に残したのは、住み慣れた場所からいきなり離すのは良くないと判断したことも理由の一部だと述べた。
「(前大統領は)スタッフに、犬の面倒をよく見て欲しいと頼み、必要ならば良い里親家庭を探してほしいと頼んでいった」と報道官は話した。
愛犬家として知られた朴氏の珍島犬たちは、国内で「ファーストドッグ」と呼ばれていたという。
2013年に就任した朴氏は、プレゼントされた珍島犬2匹と青瓦台に引っ越した。
この2匹が後に子犬を生んだため、朴氏は数匹を手元に残し、ほかの数匹を里子に出した。
珍島犬は人によくなつき、飼い主に忠誠を尽くすことで知られている。