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宮本亜門さんとビート 保護犬と出会い 悔いなき日々に

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宮本亜門さんとビート 保護犬と出会い 悔いなき日々に

2017年2月25日(土) 中日新聞


宮本亜門さんと愛犬ビートは、何をするにも息がぴったり。「いつもビートと“会話”していますから」=東京都内で

★「ビート」 ミックス(オス 推定7歳)
国内外で活躍する演出家、宮本亜門さんは大の愛犬家。
精力的に仕事をこなす一方、飼い犬「ビート」とすごす時間も大切にしている。
「夜がどんなに遅くなっても、朝は日の出とともに起きて、ビートと散歩に出かけます。僕も年を重ねたおかげで、早起きになりましたから。散歩で日々移り変わる季節を感じる喜びは格別です」
ビートは素朴な風貌と優しい性格が魅力。宮本さんの別荘がある沖縄の譲渡会で出会った保護犬だ。
実は、ビートという名の犬は宮本さんにとって二匹目。
先代ビートも沖縄で見つけた捨て犬だった。
出会いは偶然。
自身が監督を務めた映画「BEAT(ビート)」の撮影中、近くの林の中でかごに閉じ込められていた子犬を発見。
映画の題名からビートと名付けて、東京に連れ帰った。
「父も僕以上に犬好きで、一緒にかわいがってくれました。最期は父に抱かれて亡くなりました。10歳でした」
悲しみに暮れたが、数年後、再び犬を飼おうと決心した。
「世の中にはまだたくさんの保護犬がいる。特に沖縄には収容される犬が多いので、沖縄の動物愛護センターを何度か訪ねました。そして出会ったのが二代目ビートです」
姿も雰囲気も先代によく似ている。
沖縄の訓練所に入れてしっかりトレーニングしたおかげか、行儀もいい。
「保護犬は、どこか心の痛みを知っているようで、優しい性格が多いと思います。特に初代は捨てられた心の傷のせいか、ひとりになるのをものすごく不安がりました。二代目はそこまでつらい経験はないと思いますが、寂しがり屋は同じ。しつけのため夜は一緒に寝ないように我慢していましたが、3年ほどして、もう一緒でいいやと。この子にはそのほうが良かったと思ってます」
いつも宮本さんに対してけなげなビートだが、時にはきっちり自己主張することも。
「朝から忙しくて散歩せず、ろくに声もかけず出かけたりして帰ると、部屋中にごみ箱のごみが散乱。こらっ!とビートを見ると、その目が笑っている。してやったりと。もう、怒れませんね」
ビートは、宮本さんの友人の間でも人気もの。
仕事で海外に行くときなど、ビートを預かってくれる家が四軒ほどあり、しかもみな保護犬を飼っているとか。
「少しでも不幸な犬が減ればうれしいですね。二代目ビートも後悔しないように思い切りかわいがります。そしていつか別れの日がきても、生まれ変わったビートと再び出会えると信じています」
先代ビートも天国で目を細めているに違いない。
(文・宮晶子、写真・石井裕之)

<みやもと・あもん>
1958年、東京都生まれ。ミュージカル、オペラ、歌舞伎などの演出を国内外で手掛ける。3月に東京、4月に大阪で上演予定の片岡愛之助さん主演ミュージカル「コメディ・トゥナイト!ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》」を演出。

★関連過去記事
小さな命が宮本亜門さんに教えたのは、命ある限り、失うことを恐れず、精一杯愛するということ。


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